Q.どのようにしたら努力は長続きしますか。
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三重大学教育学部卒、名古屋大学大学院教育発達科学研究科博士課程後期課程修了、博士(心理学)。専門は教育心理学(動機づけ、自己調整学習)。学校心理士。最近の関心は、教育心理学の考え方をもとにした授業づくりのサポート。
根性論ではうまくいかない
一方で、英単語や歴史の用語を覚えるような暗記は、頑張って続けるのが難しいかもしれませんね。どうしても単調になりますし、そのままやっていても特に面白味もありません。「大事なのはわかっているけど、どうも続かないなあ……」となるのは、多くの人に共通の悩みなのかなと思います。
「そんなことを言わずに、とにかく頑張れ!」と言われても、やっぱりだめですよね。そういう根性論ではうまくいきません。頑張るためにどんな工夫をしていますか?実は「頑張るための方法」にはいろいろあります。勉強全般で言えば、予め時間を区切って休憩や好きなことを合間に入れるのは大事です。1時間勉強したら、15分マンガを読めるとか。他には、勉強しやすい環境を用意するのも大切です。飲み物があると捗る人や周りに人がいる環境の方がかえって集中しやすい人もいます。
裏テーマを設定してみる
単語学習の場合は、成果が見えることがポイントだと思います。たとえば、「どうやったら覚えやすいか」を発見することを裏テーマにしてみるのはどうでしょうか?一般的に言われているのは語呂合わせとか、意味を考えながら書くとかありますよね。
でも、それ以外に実はもっと覚えやすい秘密の方法があるかもしれません。イラストを描いてみたり、色ペンで単語を書き出したりとか。まだ発見されていない暗記方法を見つけることができたら楽しそうですよね。単語を覚えるのと同時に、そういう裏テーマを設定してみると、もう少し単語学習にも前向きになれるかもしれません。
他の人の方法を訊いてみよう
大事なのは、「いろんな方法を試してみる」ということです。「頑張るための方法」はいろいろありますし、どの方法が合うかは人によって違います。なので、頑張れている人はいろんな方法を知っている人だと言えるでしょうし、努力が続かないと感じているのだとすると、今の方法が合っていないのかもしれませんね。
「いろんな方法って言われても思いつかない……」となる場合は、周りの人に訊いてみるのがいいと思います。「やる気が出ないときってどうしてる?」という風に、何気なく友だちやクラスの人に尋ねてみましょう。勉強の内容ではなく、頑張る方法を。そうすると、自分では思いつかなかった方法を教えてくれる人がいるかもしれません。あるいは、親御さんに訊いてみるのもいいですね。仕事でやる気を出すための方法をきっと持っているはずです。少し違う視点で、参考になることを教えてくれると思いますよ。