Q.なかなか課題に手をつけられません。
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東北大学 加齢医学研究所 脳科学研究部門 准教授および大学院情報科学研究科 人間社会情報科学専攻 准教授。 専門は認知科学、脳科学。英語やプログラミングなどの勉強、スポーツ、新しい技術への適応、ダイエット等の健康行動、リハビリ、など、あらゆる分野での「成功」には、素質だけでなく、やり抜く力 Grit・意志力・メタ認知が必要です。従来定量的に知ることのできなかったこれら個人特性を脳特徴量から定量化し、IOT技術の活用や行動経済学に基づき、行動変容と脳可塑性を促進するパーソナライズ目標達成支援法の確立をめざしています。
自分が計画を立てられているか確認
この悩みは、高校生だけではなく、大学生や大人でも多くの人が抱えているものです。結論から言うと、「期限に間に合えば良い」と思います。大きい目標を「期限に間に合わせること」にするとしましょう。その時に、「期限まで時間があるからなんとなくやらない」のと、「何時間くらいやれば終わるという目処が立ったうえで今はやらない」の二つでは全然訳が違いますよね。もしあなたが「期限まで時間があるからなんとなく今はやらなくてもいいや」と思っているのだとしたら、期限に向けて計画を立てられているのかだけは、自分できちんと把握するようにしましょう。
「計画の正しさ」も大切
計画を立てることに加えて、その「計画の正しさ」も大切です。課題や宿題はどのくらいの負荷があるのか、自分の能力はどのくらいなのか、という二つの側面を考えた上で今はやらないという選択をするのであれば、やらないのもありだと思います。もしこの二つの側面について考えていなかったら、まずはよく考えてから、今やるべきなのか、まだやらなくても大丈夫なのか判断するようにしましょう。課題や宿題をやるのにどれくらい必要なのかを自分で予想してみた時間と、実際にかかった時間との差をみることで段々と正しい計画を立てていけるようになります。
小さな目標が大きな一歩に
疲れていたり、めんどくさいなと思ったりする日もときにはあると思います。そんな時には、大きな目標ではなく、小さな目標を立てて始めてみるのも一つの方法です。例えば机に向かってみるとか、課題に目を通してみるとか。全部やろうとすると、心の負荷が大きくなって、余計にやりたくなくなってしまうこともあります。また、小さな目標を達成できると、意外に「もうちょっとやるか」という気持ちになることもあります。たとえ小さなことだとしても、とにかく始めてみるということが大切です。