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公開日 : 2023/09/29

Q.共通テストのリスニングの点数を上げるためにはどうしたらいいですか?

共通テストのリスニングの点数を上げるためにはどうしたらいいですか? (高3・偏差値60程度)
「目的」をはっきりさせてトレーニングしていこう

この方が回答してくださいました!

東進ハイスクール英語科講師
ときたけんた
土岐田健太 先生

学生時代より黙々と日々研鑽してきた努力人は、「実用英語」と英語文化の「教養」の橋渡しをする。英語圏の文化背景から英語を捉え直す講義スタイルは、これまでの英語観を大きく変え、将来まで通用する圧倒的な英語力を習得できる。高校生だけでなく、社会人対象の資格講座や教養講座も担当。「知的な面白さ」を追求し続ける講義で、受講者の知的好奇心を満たし、合格のその先の将来と向き合う自信をも与えてくれる。



リスニングの「目的」を理解しよう


 リスニングはレベルを問わず「苦手」という生徒が多くいます。特に偏差値60を超えるくらいの学力をつけてもリスニングは点が取れないという人は「トレーニングのレベル」が自分に合っているか、何の目的で鍛えるのかを明確にすることが必要です。


 不安を払しょくするためには、リスニングの勉強法の目的を明確にして、トレーニングすることがおススメです。私自身も高校生の時にリスニングを使う入試方法で受験しました。受験勉強の際には、リピーティング、シャドーイング、ディクテーションなどあらゆる方法を試してみました。最初は苦手意識がありましたが、興味のある素材のリスニングからスタートして、徐々にレベルを引き上げ、本番のリスニングの試験では満点を取れるようになりました。リスニングはおススメの勉強法は聞いたことがあっても「目的」を理解していない人が多くいます。今回は各勉強法の目的を明確に伝えます。



リピーティングから始めてシャドーイングに移行しよう


 まず、リピーティングについてお伝えします。結論から言うと、高校生にはリピーティングが向いています。シャドーイングは最初から無理にやってしまい、発音が崩れてしまったり、数回で挫折してしまったりする生徒が多いです。そこで、最初はリピーティングで文の切れ目ごとに正確にリピートすることを目標にしましょう。リピーティングはリスニングにおけるカタマリ感覚の強化と発音のリズムを身体に染み込ませることが目的です。この際に音のつながり方(リエゾン)や音の消え方(リダクション)などを意識すると力がつきます。


 慣れてきた素材に関してはシャドーイング(音声をかけながら、そのあとに続いてスクリプトを見ないで少し遅らせて自分もそれを発話する方法)に移行してもOKです。その時にタイミングを被らせるオーバーラッピングは初中級者向け(共通テスト6割から7割レベル)の方法で、中上級者(8割から満点レベル)を目指すときはタイミングを遅らせるのが望ましいです。シャドーイングは一気に取り組める分、リピーティングに比べると勉強効率が高まります。


 最初は丁寧にリピーティングをして、何回もやりこんだ素材に関してはシャドーイングをするというほうが受験生は取り組みやすいでしょう。共通テストのリスニングの点数を上げるためには段階に合わせたトレーニング方法が大切なのです。



ディクテーションは自分の苦手を知ることができる


 次にディクテーションの目的意識を理解しておきましょう。ディクテーションは「自分の音声における苦手がどこにあるのか?」を明確にすることができるのです。実際にやってみるとわかりますが、難しい単語は呪文のように聞こえるし、知っている単語も「想定していた音と違う」なんてこともあるでしょう。一例を挙げると、allergyは受験生が苦手な単語です。僕も高2の時「アレルギー」というカタカナで認識していたこともあり、急に「アラジー」と言われて反応できませんでした。このように、ディクテーションは自分が苦手な音がどこにあるかを知り、軌道修正をするのに役立ちます。



メリハリをつけた聴き方をする練習を重ねよう


 共通テストでは引っかけ方が他の資格試験などと比べると独特です。その分、聴きとり部分については「リスニングはできていることが前提」の問題のつくりになっています。最後まで聴かないと変更点がある点も受験生には難しいところです。まずは音声そのものの聞き取りからスタートして、メリハリをつけた聴き方をする練習を重ねたいところです。応援しています。



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