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公開日 : 2023/12/22

Q.私大対策では、志望校の過去問をとことん昔まで遡って解いていくのと、同じようなレベルの他大学の問題を挟みつつ過去問を解くのではどちらが良いのでしょうか。

私大の世界史についての質問です。志望校の過去問をとことん昔まで遡って解いていくのと、同じようなレベルの他大学の問題を挟みつつ過去問を解くのではどちらが良いのでしょうか。 (高 2・男性・偏差値 60 程度・早慶志望)
志望校の出題傾向を把握し、それに似た過去問を解こう

この方が回答してくださいました!

東進ハイスクール世界史講師
かとうかずき
加藤和樹 先生

若くして既に10年以上の世界史指導経験を持つ気鋭の講師。史実に真摯に向き合い、自らの知識と経験を深めるために様々な国へ視察に行くのを趣味としている。世界史の持つ「必然性」と「展開」を重視し、それを図解して捉える授業は、「世界史に興味が持てない」「自分は暗記が苦手かも」と思っている生徒の意識を180度転換させる。



過去問は傾向を知るために解くもの


  僕は毎年早稲田と慶應の入試問題を解説する授業を全学部やっていて、そのときに対策として話をすることなのですが、例えば早稲田の文学部を受けたいときに、もちろん早稲田の文学部の過去問を遡るというのはとても大事です。ただ注意として、早稲田の文学部でここ7、8年以内に出た問題は来年出題される可能性は低いです。まず、志望学部の過去問を解く目的は傾向を知ることです。10、20年と遡りすぎると傾向も変わってくるので、遡りすぎるのも良くありません。4、5年ぐらい見れば大体傾向はつかめると思います。自分で問題を解いて、経験値を積んでいくのが良いかなと思います。マークシート方式・記述式・論述問題はあるのか、古代、もしくは近現代に偏るのか、など色々な傾向が見られるでしょう。まず、その辺りの傾向を知るために、該当学部の過去問を遡ることが大切です。



同じ大学の他学部の過去問を解くのも有効


  早稲田や慶應でよくあるのが、例えば2023年に早稲田の文化構想学部で出た問題が、2024年の早稲田文学部で出るというパターンなんですね。ここで勧めたいのが、自分の志望学部以外の過去問も、少なくとも3、4年くらい解くという対策方法です。特に早稲田は正誤問題のオンパレードで、それが解けるかどうかが鍵になります。とにかく色々な学部の正誤問題を解くというのが、非常に有効な方法です。


  慶應に関して、世界史を使う学部は文学部、商学部、経済学部、法学部の4つあります。まず慶應の文学部は、ここ最近ずっとリード文があってひたすら空欄に答えを書くか、下線に関する一問一答のようなパターンです。そのため、慶應文学部に関しては空欄補充形式への問題対策が必須です。これは記述か記号選択かで答え方は異なりますが、空欄補充という点では慶應商学部、法学部にも当てはまります。もちろん慶應文学部の対策も必要ですけれど、慶應法学部や商学部の空欄補充問題も参考になるでしょう。 



例外もある


  慶應法学部に関しては、正誤問題がとても難しいので、実は早稲田の正誤問題が対策に使えます。今慶應で正誤問題をたくさん出題するのは法学部ぐらいなので、その対策がしたいなら早稲田の正誤問題を色々解いてみるというのも手です。


  また、慶應経済学部も特殊です。資料やグラフなど、日本の私立大学の中で一番凝った問題を作ってくるので、対策として慶應経済学部の過去問をガンガン解いていった方がいいでしょう。このように学部によって異なることは多いので、ある程度自分の志望学部の問題についてちゃんと知っているプロのアドバイザーに話を聞くといいと思います。



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