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公開日 : 2023/12/29

Q.早慶志望で世界史の過去問を解き始めているのですが、細かい知識を問われることが多く、覚えられません。

早慶志望で世界史の過去問を解き始めているのですが、細かい知識を問われることが多く、覚えられません。 (高3・男性・早慶志望)
問題を解くうえで、細かい知識はそれほど重要ではない

この方が回答してくださいました!

東進ハイスクール世界史講師
かとうかずき
加藤和樹 先生

若くして既に10年以上の世界史指導経験を持つ気鋭の講師。史実に真摯に向き合い、自らの知識と経験を深めるために様々な国へ視察に行くのを趣味としている。世界史の持つ「必然性」と「展開」を重視し、それを図解して捉える授業は、「世界史に興味が持てない」「自分は暗記が苦手かも」と思っている生徒の意識を180度転換させる。



アプローチは2通りある


  主に早慶で出る細かい知識を問う問題に対してのアプローチ方法に関して、2パターンの予備校の先生がいます。細かい知識をガンガン教える先生と、基本知識を駆使してできるだけ少ない知識で合格点まで導こうとする先生です。前者の方が多いですが、僕の場合は後者で、細かい知識がなくても十分合格点は叩き出せると思っています。 



正文ではなく、誤文に着目しよう


  正誤問題が多く出る早稲田を例とします。正誤問題では正文/誤文を見抜く必要がありますが、僕は、「ひたすら誤文だけ探して正文は無視しろ」と教えています。実際に作問者として模試で正誤問題を作るとき、正文は深く考えず作って、誤文はひっかけたいところを考えて作るんですね。例えば、唐代と宋代の出来事の区別や、ルイ13世とルイ14世の業績の区別など、受験生が混同しがちな知識を狙って作題します。そのため、誤文だけを見て消去法を駆使すると、意外と基本知識だけで点数がとれる問題ばかりなことに気づくはずです。しかし、正文を見ると、見たことも聞いたこともないような人や国の名前が出ることが多いです。多くの受験生は、そういった細かい情報を見て、こんな細かいところも聞いてくるのかと思うのではないでしょうか。何年かに1回しか出ないところを覚えなくても、教科書・用語集などで基本的な情報をしっかり網羅できていれば、余裕で合格点には到達します。一見すごく難しそうに見えても、答えは簡単に出すことができる問題が早稲田では頻出です。解説授業などを見れば、答えの出し方が意外と簡単だということに気づけるはずです。対面で早慶大世界史の対策授業をすると、すごく難しいことを覚えなきゃいけないと思っていた子から「基礎知識が入っていれば、こんなに簡単に解けるんですね」という声がアンケート結果で返ってきます。世界史は選択科目にすぎず、英語などの方が配点が高いのも事実です。何年かに1回しか出ない細かい情報に脳のキャパシティを割くのはナンセンスだと思います。解き方をちゃんと学べば、答えは意外と簡単に出るものなのです。 



基本の因果関係+問題演習で出会った細かい知識


  加えて、一問一答だけ暗記するとその単語しか入ってないので、意外と伸びないんですよね。ちゃんと教科書なども利用して、因果関係を掴む勉強をしていくと、基本情報が入っているだけでも十分に点は伸びてきます。それでも過去問を解いていく中で出会う、細かい情報に関しては縁だと思い、ノートやスマホのメモ機能で記録するといいでしょう。常日頃から見る回数を増やすことを意識して、高得点に繋げましょう。



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