Q.自分自身の勉強のできなさにイライラしてしまい、 勉強することをやめてしまいます。自分が理解できていないことに苛立ちを覚えてしまうからなのだと思いますが、どう対処するのがいいでしょうか?
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夢の実現を応援するメンタルトレーナー。 筑波大学卒。千葉大学大学院修了。 受験生向けのメンタルトレーニングの第一人者。 スポーツ選手向けのメンタルトレーニングや 全国の学校や企業を回りながら講演活動を行う。 講演テーマは『夢を実現する心の在り方』『何があっても大丈夫!心は誰でも強くなれる』など。 著書は『メンタルトレーニングで受験に克つ』図書文化、『メンタルトレーナーから学ぼう書いてスッキリ心が元気になる方法』くもん出版、『人生を変える自信のつくり方Change the label』ごきげんビジネス出版など多数。 YouTube『ココ晴れチャンネル』
おそらく、自分の理想のレベルに達していない自分が嫌になっているのだと思います。例えば80点を取ったとき、まあまあできたからいいと思う人もいる一方で、100点が取れなかったと悩む人もいます。この違いは「完璧であれ」と自分を駆り立てる声の強さの差が原因です。心理学ではその声を「ドライバー」と言い、親や教師など周りの人の期待によって生まれるものです。周りから期待の言葉をかけられ続けているうちに、その人たちが何も言っていなくてもこの声が頭の中で繰り返されるようになり、自己否定につながります。
自己否定は心のバランスを崩す
目標を立て達成していく過程で、どうしても自分を奮い立たせることが必要になってくるかもしれませんが、そのようなときも自分を否定しないでください。
うつ病や自殺未遂で私のところへ相談に来る人の多くが、高学歴で頭が良い人たちです。その人たちは能力が高く、努力もされていますが、考え方がマイナスに偏っています。マイナスな考えを柔軟にプラスに変える力がなければ、「こんなに頑張ってこんなに努力しても結果が出ないから自分はダメなんだ」 と考えてしまって人生をやめたくなるほどに心のバランスを崩してしまうかもしれません。
自分自身を励ます言葉を
ドライバーに対処するには、自分を優しく励ましてくれるもう一つの声が必要になります。「大丈夫だよ。今のままでも頑張ってるよ。」とか「伸びしろがあるということだから、 ちょっとずつ近づいていこうよ。」というように、うまく中和する言葉を自分に語りかけ、ドライバーを緩めましょう。このレベルまでできないと認められない、と信じ込んでしまうとその基準を変えるのは難しいですが、少しずつ例外を探したり、そうではなくても成功している人を見つけたりするなどしてみてください。
ブレーキを踏まなければ車が事故を起こすように、私たちの体もアクセル全開で頑張り続けると疲れてしまいます。時には自分を甘やかしてもいいんですよ。