Q.どうしても勉強に対する熱意が湧いてきません。
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北海道大学大学院 教育学研究院 講師。博士(人間科学:大阪大学) 専門は教育心理学。学習動機づけや思考、心理的適応について学級環境や親子関係の側面から研究しています。著作に『Parental perception matters: Reciprocal relations between adolescents’ depressive symptoms and parental perceptions. 』Journal of Counseling Psychology.『Beyond intelligence: A meta-analytic review of the relationship among metacognition, intelligence, and academic performance.』Metacognition and Learning.『学校現場で役立つ教育心理学: 教師をめざす人のために(第10章 動機づけ:動機づけ研究の教育実践への応用 を執筆)』北大路書房など。
今のあなたは、行動を起こす心理的なエネルギーが湧いてこない状態なのかなと思います。心の動きのような抽象的なものは、具体的なものに例えると理解しやすいです。今回は車に例えてみます。車にはエンジンとハンドルがありますよね。エンジンはエネルギーの発生源で、ハンドルは方向を定めます。ハンドルの問題は、意欲があったとしても、部活など勉強ではない方向にエネルギーが向かっているということです。今回あなたは「勉強はしなければいけない」ということを自分でわかっているので、「エンジンがかからない問題」という風に捉えたいと思います。
友達と勉強することでやる気を引き出そう
車のエンジンがかからないときは、レッカー車で引いてもらわないといけないですよね。同じように、勉強に対してやる気が出ないときは人にやる気を引き出してもらいましょう。例えば、友達と一緒に勉強する方法があります。友達と約束をしていれば、人を巻き込んでいるのでやらざるを得ないですよね。最初のうちはこのように友達と勉強をするのがおススメです。これを何回もくり返すうちに、勉強の面白さを見つけ、一人でもできるようになると思います。
将来を見据えることも一つの方法
将来を見据えることもやる気を引き起こす良い方法です。将来を見据えて勉強ができると、取り組み方が変わってくるし、大学に入ってからの適応度も大きく違ってきます。最初は自分が何をしたいかわからない状態だと思いますが、とりあえず進路相談室に行ってみて、いろいろ話す中で自分が興味あるものを探してみると良いでしょう。
人それぞれやる気を引き出す最善の方法が異なるので、自分に合ったものを考えてみてください。ちなみに他には、ご褒美を設定する、気分が乗るものから始める、勉強する場所を決めるなどがあります。