Q.化学が苦手です。今回の範囲が酸化還元反応だったのですが、定期考査前に内容をきっちり覚えたのに、テストが始まった瞬間その方法を忘れてしまい惨憺たる結果になってしまいました。
この方が回答してくださいました!
東大をはじめとする難関大志望の生徒から、化学が「ワカル」「デキル」ようになると好評。自らの生徒をノーベル賞受賞者にすることを夢に掲げ、基礎の徹底理解から、さらに化学の深部に潜り込む、目から鱗の講義を展開する。原子という極微小な粒子で構成された物質を扱う学問だからこそ、それらが織り成す世界を理解し実感させることを追求し、化学の本質に鋭く迫る。
化学では各単元で押さえるべきポイントは非常に明確です。酸化還元のポイントは「反応式を書けるようにする」ことです。酸化還元反応では、「過酸化水素が反応したら水になる」といったように酸化剤や還元剤が反応した後、何になるかを覚えれば、あとは手順通りに式を作れるようにすれば大丈夫です。
このように、まずは最低限覚えなければならないところを覚えて、その後は何回も手順に従って繰り返し反応式を作ってみることで、反応式が「書けるように」なります。教科書や参考書には酸化剤と還元剤の半反応式が一覧になって載っていますので、少し大変ですが、そこに載っている式を全て書けるように練習すれば酸化還元の単元では満点を狙えるようになりますよ。
手を動かして理解しよう
頑張ったのにいい結果が出なかったのは、覚えたつもりでも実際は頭に入っていなかったからかもしれません。頭の中だけで覚えたり理解したりしようとしていませんか。これでは、理解していなくても理解したと脳は錯覚してしまいます。そのため、書き出すという工程をきちんと踏むことが大切です。
しかし、覚えるべきところを覚えても、問題を解くのは難しいという人もいます。そういう場合は、問題に慣れることも必要です。回数を重ねることで脳が違和感を感じなくなってスムーズに解けるようになっていきます。参考書を見ながらでも構わないので、まずは繰り返し問題を解いてみましょう。慣れることで苦手意識がなくなっていくと思います。
「化学の考え方を身につけ、必要な練習をする」ことが大事!
実は酸化還元反応は日常にいくらでもあります。モノが燃える、金属がさびる、私たちの体が老化していく、といったことは全て酸化還元反応です。身の回りにつなげると、少しイメージしやすくなるかもしれません。
化学ができるようになるために、センスや頭の回転などはそれほど必要ではありません。必要なのは、「化学の考え方を身につけ、練習をして慣れる」ことです。これができたら、あなたもきっと化学が得意になりますよ。