Q.思ったことを伝えるのが苦手です。どうしたらわかりやすく話せるようになるでしょうか。
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東京情報大学総合情報学部総合情報学科/教職課程教授。博士(心理学)。公認心理士、臨床心理士、臨床発達心理士、学校心理士。専門分野は学校臨床心理学、発達臨床心理学、学校心理学。著書として、『高校生のためのソーシャルスキル教育』(ナカニシヤ出版)、『中学生・高校生のためのソーシャルスキル・トレーニング』(明治図書出版)等。
友達との会話を盛り上げたいのに思うようにできず、自信をなくしてしまう人は少なくありません。自分の思いを伝えようとすると、「相手によく思われたい」「誤解を与えたくない」と考えて、言葉を選ぶようになり、慎重になっているのだと思います。そうした経験が重なることで、話すことに対して不安が高まっているのでしょう。このように、話すことに対して不安や緊張を感じるのはよくあることで、特別なことではありませんよ。
聴き上手になることが話上手への第一歩
円滑なコミュニケーションを行うためには、上手に話そうとすることよりも先に、相手の話を聴くスキルを身につけることが大切です。具体的には、やっている作業を止めて相手の方へ体を向け、相手の目を見たり、あいづちとうなずきをしながら最後まで話を聴いてみてください。そして、「どういうこと?」「私もそうだよ」と質問や共感をすることで、会話のキャッチボールを始めることができます。
他にも、話の中で「そうなんだ」といった合いの手を入れたり、「それってこういうこと?」と確認をしたりするのも良いと思います。きっと、相手も自分の話を受け止めてくれることが嬉しくて、もっと話したくなるはずです。このように、まずは話をよく聴いて、相手の言いたいことをしっかりと理解することで、話せるようになると思います。
話上手な人のテクニックを取り入れてみよう
周囲を見渡すと、自分の周りに話上手な人がいるのではないでしょうか。ぜひ、その話上手な人をよく観察してみてください。そして、「これなら自分も真似できそう」「そういう風になれたらいいのにな」と思うものを、簡単なところから日常的に取り入れてみるのも良いと思いますよ。参考にしたい部分を練習することで、緊張せずに落ち着いた気持ちで話すことができ、自分らしさを出せるコミュニケーションに繋がるはずです。コミュニケーションは練習が大事とされていますので、普段から意識的に取り組んでみてください。