トップ > カテゴリー: 友人の悩み > 質問: 仲がいい人以外に話しかけられない
私は仲がいい人以外に話しかけられません。話しかけようと思っても嫌われているのではないかと思ってしまいます。仲が良い人以外に話せないので、仲がいい人が他の人と話している時に自分は周りとなじめないダメな人間なのだと思ってしまいます。どうしたら話しかけて仲良くできるのでしょうか。 (高2女子)

まず今、自分ができていることを確認してみよう

  
筑波大学 准教授
いいだ じゅんこ
飯田 順子

筑波大学人間系心理学域・附属学校教育局 准教授。米国マサチューセッツ州スミス大学卒業。筑波大学大学院博士課程心理学研究科修了。博士(心理学)。公認心理士、学校心理師スーパーバイザー。東京成徳大学応用心理学部准教授を経て、2014年より現職。専門は、学校心理学、スクールカウンセリング。




自分ができていることをまず認めてあげることが大切!




今、あなたは仲がいい人には話しかけられているわけですよね。それをまず「自分はやれている」と認めてあげることが大切です。仲がいい人をつくれない人や、仲がいい人にも話しかけるのが苦手という人もいます。また、仲がいい人以外に話しかけることは難しいことですし、勇気のいることです。できていることが当然で、できていないことがあるとダメ人間と思うと、自分がつらくなってしまいます。できていることを認めてあげて、できていないと思うことにゆっくり取り組むくらいの心持ちでいれたらよいと思います。


私は学校心理学という分野を専門にしています。小学生、中学生、高校生の学校に関する悩みを聞いたり、学校の先生や保護者と子どもの様子について話し合う仕事をしています。なので、心理学の立場でお答えします。


高校生という時期は人の目や人の評価が気になる時期です。評価に対する心配のことを心理学では「評価懸念」といいます。そのため自分がどう思われるか気になって、思うように振る舞えないということがあります。実はこれは誰もが通る発達課題で、子どもから大人になっていく過程で通る道です。だから、仲がいい人以外に話しかけにくいということは、ダメなことではないと思います。むしろ大人になっていく階段を上っていると思います。


もちろん誰とでも分け隔てなく話せる人もいますし、そういう人をみると羨ましく思い、自分もそうなりたいという気持ちが起きるのもわかります。私も高校生の頃、分け隔てなく話せる人を羨ましく思い、そうなりたいと思うタイプでした。誰とでも分け隔てなく話しかけられる人とそうでない人では何が違うのでしょうか。外向的―内向的といった性格の差もあると思いますが、心理学では「自尊感情」や「自己肯定感」も関係していると言われています。自尊感情が高くて安定している人は、人の評価に左右されにくいと言われています。人の評価にかかわらず自分が自分を好きでいられると、人の評価があまり気にならなくなるということがあります。ですので、一歩踏み出して人に話しかけるには、まずは自分ができていることを自分で認めてあげること。そして自分に自信をもつことで、自分のことをどう思っているかわからない相手にも話しかけやすくなると思います。




話しかけることにブレーキをかけている自分の“ビリーフ(考え方)”を検討する 




話しかけようと思っても嫌われているのではないかと思って躊躇してしまうということですが、もし相手が自分のことを嫌いだとして、その人に話しかけたら何が起こるのでしょうか。話しかけて嫌だなと思われたら、何が起こるのか考えてみてください。相手に嫌な思いをさせてしまうということでしょうか。人間好き嫌いはありますので、もしかしたら相手は自分のことをよく思っていなくて、嫌な思いをしてしまうかもしれません。ただ、それで何か起こるかということを考えてみてください。 


“論理療法”というカウンセリングの理論を打ち立てたアルバート・エリスという人がいます。彼は、シャイで女性に話しかけることができませんでした。彼は自分自身に宿題を課して、ニューヨークのブロンクス植物園というところで、通りすがりの女性をデートに誘うということを実行しました。100人声をかけて結局デートに応じてくれたのは1人だけでした。しかもその1人も当日は現れず、結局彼はデートはできませんでした。でも、彼はシャイで女性に話しかけられないという自分の悩みを打ち破ることができました。そして、そこで彼が学んだのはデートはだめだったけど,彼は何も失っていないし、それで人生は終わらないということでした。


「相手に嫌な想いをさせてはならない」「相手に嫌な想いをさせるような自分はだめな自分である」といった固いビリーフ(考え方)が自分の中にあると、人に話しかけることが難しくなります。「人に嫌な想いをさせないにこしたことはないが、そればかりは自分のコントロールできることではなく、しょうがない」「自分が相手に嫌な想いをさせないにこしたことはないが、それで自分がだめということではない」という柔軟なビリーフであれば、話しかけることに勇気がもてるように思います。


アルバート・エリスは、晩年糖尿病で毎日数回インシュリン注射を打たなければいけない状態でした。でも彼は、「病気は不便だけど、不幸ではない」と自分のカウンセリング理論を実践していました。相手がどう思っていても、話しかけていけないことはないと思います。話しかけて少し嫌な顔をされても、「それで世界が終わるわけではない」。そういう風に考え方を変えてみるのも有効かもしれません。話しかけてみて、相手が嫌そうにしていたら距離をおくこともできますが、もしかしたらすごく気が合って友達に発展していくかもしれません。話しかけてみないことにはわからないので、「それで世界が終わるわけではない」と勇気をもって話しかけてみてもよいと思います。


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