Q.「高校デビュー」をしたい
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神戸大学大学院人間発達環境学研究科博士後期課程修了。立命館大学教育開発推進機構講師等を経て2015年に鳥取大学着任。博士(学術)/公認心理師。これまで、適応指導教室指導員、特別支援教育巡回相談員を務め、現在はスクールカウンセラーも務めている。専門は学校臨床心理学。主に学校における児童生徒の適応および学校等での心理教育について研究を行っている。
中学校の友人が同じ高校にいないことはむしろチャンスかもしれない
合格おめでとうございます。
「高校デビュー」として、どんな自分になりたいのでしょうか。もし中学校時代とは違った新しい自分になりたかったのであれば、中学校時代の仲の良い友人が同じ高校にいないことはむしろチャンスではないでしょうか。中学校時代の自分のイメージとはまったく違った自分にもなれるかもしれません。
新しい自分になるには、まず行動を変えてみよう
ところで、あなたは他人の性格をどのように判断するでしょうか。その人の行動を見て、「あの人は社交的だ」とか、「あの人は真面目だ」などと考えるのではないでしょうか。性格が行動を決めていると考えることもできますが、逆に行動が性格を決めているともいえるのです。性格を変えようと思うと、どうしたらよいかもわかりませんし、とても大変に思えます。
しかし、実際には社交的ではない人が社交的になりたいとしても、性格を変える必要はないのです。社交的だなと思う人の行動を真似て演技してみればよいのです。演技してみた結果、新しい友達ができたり、いつもとは違った楽しいことが経験できたりすれば、それは儲けものです。おそらく次からはその行動がより簡単にできるようになるでしょう。
もし、演技してみた結果、良いことがなく苦痛だけが残ったのであれば、演技力が足りなかったのかもしれませんし、場が悪かったのかもしれません。演技力の問題であるようであれば、お手本となる人をもっと観察してみましょう。場が悪かったようであれば、場を(相手を)変えてみましょう。それでも苦痛だけが残るようであれば、その演技は向いていないということでしょう。
能力の高い集団に属することは、能力を高めるのに効果的
あなたは頭の良さそうな人たちについていけるかどうかも心配しているのですね。しかし、人がなんらかの能力を高めたい場合、その能力の高い集団に属することが非常に効果的であることが分かっています。
その意味では、ついていけるかどうかが心配になるような集団に属することのできたあなたはとてもラッキーです。少なくとも余裕でついていけそうな集団に属しているよりも”楽に”自分の能力を高めることができるでしょう。