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公開日 : 2021/11/19

Q.母親の愚痴が辛いです。

母親の愚痴が辛いです。どう対処すればいいですか。 (中3女子)
愚痴を聞くのを断る練習をし、愚痴から逃げる選択肢もある

この方が回答してくださいました!

家族カウンセリング研究所
かきざわ ひふみ
柿澤 一二美 先生

一般社団法人家族心理士・家族相談士資格認定機構の養成講座を受講。家族相談士の資格を取得。さらに、日本メンタルヘルス協会の公認カウンセラーの資格を取得。心理学のスキルと二男二女の子育て経験を融合して平成 22 年に家族カウンセリング研究所を設立し、家族カウンセラーとして独立。10代から70代の1000人以上の子育て・親子・夫婦関係の様々な悩みのカウンセリング・サポートを行ってきた。自治体、教育機関などでの講演実績は多数。講演活動のスキルアップのため、文学座プラチナクラスで学び、卒業。親子の絆を深め、子育てが楽しくなる講演活動を行っている。



辛いなら愚痴から逃げてもいい


 きっとあなたは、お母さんの愚痴を聞いてあげているのだと思います。ですが、辛いなら逃げてもいいです。結局、自分を守れるのは自分しかいません。だから、「お母さんの愚痴を聞かない自分は悪い子」、「お母さんに申し訳ない」などと思うのではなく、今まで自分の時間を犠牲にしてまでお母さんの愚痴を聞いてあげていた自分を「偉いね」と褒めてあげてほしいです。これを「セルフラブ」と言います。自分のことを褒めてあげて、「これでいいんだ。今まで聞きたくもないお母さんの愚痴を、辛い思いをしながらよく聞いてきた」と思うと、自分自身が元気になってきます。自分のメンタルが安定してきて、もし「たまにはお母さんの愚痴を聞いてもいいかな」と思ったら、そのときになって初めて、愚痴を聞いてあげてください。



断る練習をしておこう


 例えば、仲良くなりたい人がいるとして、その人と円滑なコミュニケーションを図ろうと思ったら、アイコンタクトが有効です。目を見て、うなずいて話を聞いてもらうだけで、「この人は私のことが嫌いじゃないな」と思いませんか?それを逆手にとって、お母さんの愚痴を聞きたくないときにはわざとアイコンタクトをしないだとか、愚痴を聞けない雰囲気を自分で作ってみましょう。いつでも愚痴を聞けるよ、という雰囲気を出してしまうと、自分で自分を守ることができません。また、愚痴を聞かされそうになったとき、とっさに断る言葉はなかなか出てきません。だから、あらかじめアイコンタクトをしないと決めたり、断る言葉を準備したりして練習しておくといいと思います。


 私の父親は母親に暴力を振るう人で、母親の口癖は「離婚しないのはあなたのため」でした。幼いころから父親に対する母親の愚痴を聞き続けていました。当時は、養われている身だし、私のために離婚しない母親の愚痴は聞かなければいけない立場だと思っていました。でもあなたと同じ中学校3年生のとき、我慢の限界が来たのです。家出をしました。それぐらいしか自分を守る方法がありませんでした。今思えば、母親に「私自身も苦しいんだ」と言っても良かったのではないかと思います。しかし、当時の私には母親の愚痴を聞くという選択肢しかありませんでした。だからあなたにはまず「愚痴を聞かなくてもいい」という選択肢があることを知ってほしいです。それでもだめなら断る練習をしておくこと。そうすると愚痴を聞く回数が減って苦しさも減ると思います。


掲載日:2021/11/19

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