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公開日 : 2025/01/10

Q.新高1の息子についてです。努力を全くしないわけではないですが、若干の逃げ癖があり、成績もだらだらと下降を続けています。見守る以外で、悩める母親へのアドバイスがあればぜひお願いします。

新高1の息子についてです。努力を全くしないわけではないですが、若干の逃げ癖があり、ほかに夢中になるものもなくて YouTube 視聴が異常に長い。成績もだらだらと下降を続けています。見守る以外で、悩める母親へのアドバイスがあればぜひお願いします。 (保護者・女性)
本人が主体的に動けるようサポートしてみましょう

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大阪大谷大学 教授
ひがたあつこ
日潟淳子 先生

広島大学大学院教育学研究科心理学専攻心理臨床学コース博士課程前期修了 修士(心理学)。神戸大学大学院人間発達環境学研究科心身発達専攻博士課程後期課程修了 博士(学術)。臨床心理士・公認心理師。姫路大学教育学部こども未来学科准教授・教授を経て、2024年度より大阪大谷大学教育学部教授。時間的展望の生涯発達・ネット依存を研究テーマとし、不登校・いじめなどの教育臨床に携っている。



自分の長所を気づかせてあげる


 息子さんを信じているとはいえ、心配ですよね。しかし、息子さんも難しい課題にぶつかって、自分に自信が持てなくなっているのかもしれません。そのため、息子さんの長けているところを、お母さんが気づいていらっしゃる範囲で本人に伝えていくことが必要です。そうして声掛けしてあげたら、少しずつ自信がつくようになりますし、自分の得意不得意がわかっていって、自分の将来に対してビジョンが描きやすくなると思います。 



本人が主体のルール作りを


 スマホについては、親が一方的にルールを決めて守らせるよりも、話し合いをしてルールを決める方がおススメです。親の心配な思いを伝えた上で、本人に考えさせていくことが重要です。一般に子供は面白いと感じるものを自制する前頭葉が未発達なので、親は子どもの側に立ちながらサポートして、依存することから守ってあげなければなりません。「動画を何個見たらやめる」という感じで、本人が守れる範囲のルール作りについて話し合ってみてください。



将来の目標がある人は依存しない


  人は、未来や過去をみて現在を動機づけたり判断して生きています。その考え方は時間的展望といって、マラソンで「あとこれぐらいだから、これぐらいのペースで走ろう」というような、予測しながら今するべきことを考える時間的な見通しのことをいいます。


 「将来はこうなりたいから、今これしなきゃ」ということを考えると、限られた時間の中でネットをする時間は少なくなりますよね。やりたいことを我慢することは前頭葉の発達にもつながります。小さな目標に向かって未来を意識し、精神を育むことで、少しずつ自制できるようになっていくのではないかと思います。



環境を整えてあげる


  将来のことを考えられず、子供がやることから逃げてスマホをいじってしまっている時、重要なのは取り上げて終わりにしないことです。子供は手持ち無沙汰になると余計依存しやすくなるので、お手伝いをお願いしたり、ネット以外のことを一緒にしたりと、やることを具体的に与えることも大切です。将来についても、「これ面白い」と思えるようなものと出会う機会を作ってあげるといいでしょう。勉強のことは少し置いておいて、少し先の将来を親子で話し合ってみてはいかがでしょうか。



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