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公開日 : 2022/09/19

Q.感情を抑えられるようにしたいです。

クラスの人とのトラブルで先生に呼び出され、話をされた後、感情が高まって壁を殴って骨折してしまいました。感情を抑えられるようにしたいです。 (高2男性)
「アンガーマネージメント」を身に付けよう

この方が回答してくださいました!

早稲田大学 教授
ほんだけいこ
本田恵子 先生

教育学部教授 専門は、学校心理学、特別支援教育、矯正教育 国際基督教大学卒業後、中学高校の教員を経験中に学校カウンセリングの必要性を感じて渡米。米国のコロンビア大学大学院にてカウンセリング心理学修士、博士号を修得。 帰国後、スクールカウンセラー、玉川大學人間学科助教授を経て、現職。 2000年代からは、法務省の委託を受け、矯正教育施設におけるアンガーマネージメントプログラムの計画、実践、効果検証を行っている。 公認心理師、臨床心理士、学校心理士、特別支援教育士SV



怒りの矛先を考えてみよう 


 骨折するくらい、強く叩いてしまったんですね。ケガの具合はいかがですか? クラスの人とのトラブルも、ひょっとしたら「ため込んでいた気持ち」が抑えられなくなって言い争いになったのではないでしょうか?また、先生にも自分の気持ちがうまく伝えられなかったかもしれませんね。 


 一方的に決めつけられてしまったかな。わかってもらえなくて、悲しくて、悔しくて、でも先生には怒鳴れないから我慢してた。殴りたかった相手は壁かな?トラブルの相手かな?わかってくれなかった先生かな?それとも、自分を守れなかった自分自身に対してかな?伝えたかった相手を、自分に問いかけてみてください。



 抑えるのではなく、適切に表現しよう 


 感情は抑えるのではなくて、適切に表現する方法を学ぶことをお薦めします。「アンガーマネージメント」と言います。アンガーは「いろいろな感情が入り乱れて、誰に、どんな気持ちが、どのくらいあるのか」が分からなくなっている状態を言います。感情を溜め込みがちな方の場合は、普段我慢していた気持ちが溶岩のように吹き出してしまい、その後、「なんであんなことしちゃったんだろう」と自分を責めがちです。気持ちと行動がズレてしまい、タイミングよくその場で気持ちが伝えられないので、気持ちを 上手く出してあげることができないのです。


  個人での解決が難しい場合、グループ活動により解決する方法もあります。「アンガーマネージメント」のグループ活動は、1回90分を6回行い、「気持ちのモニター」「自分の行動パターンの理解」「キレやすい場面でのマイナスな考え方の理解とプラスの考え方への変容」「自分の特性を受け止める」「自分に合った、表現方法を学ぶ」ことを日常の場面を使って練習していきます。これを通して、自分の気持ちや考え方をしっかり受け止めて、伝えたい相手に適切に伝えられるようにします。もし、興味がある場合は、下記にアクセスしてみてください。


  本で学んでみたい場合: 「キレにくい子どもを育てるー親子のアンガーマネージメント」講談社 「保健室のアンガーマネージメントー保健室に駆け込む子の心の応急処置―」ほんの森出版  実際にグループに参加してみたい場合:早稲田大学教育総合クリニック(グループ活動 や、個別の相談に乗っています。オンライン相談もあります)



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