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公開日 : 2022/10/13

Q. 男の先生が苦手で怒られるのが恐いです。

男の先生が苦手で怒られるのが恐いです。 (高1女性)
冷静に「自己分析」をしよう

この方が回答してくださいました!

埼玉学園大学 教授
ふじえだしずあき
藤枝静暁 教授

埼玉学園大学大学院心理学研究科教授。埼玉県育ち。2人の男の子の父親。東京学芸大学卒業&大学院修了後、社会人として勤務した後、筑波大学大学院で博士(心理学)を取得。公認心理師、臨床心理士、学校心理士。専門は小・中学生を対象としたソーシャル・スキル教育の実践と保護者の子育て支援。ゼミでは大学院生、学部生らと共に楽しく研究、勉強、雑談をしています。モットーは「学校現場から学べ」。趣味は食事、料理、器、建築、ジョギング、アート観賞、がんばっている人を応援すること!皆さんが楽しい学校生活を送れるように応援しています!つい最近、中国語を習い始めました!



怒られるのが恐いのは誰でも同じ 


 怒られるというのは、性別や年齢に関係なく恐いものです。あなたが特別というわけではなく、多くの人が共感する部分です。また、中学一年生でも、高校一年生でも、環境が変わると、慣れるまでは恐いなと思ったり、緊張したりすることも多いと思います。徐々に慣れていく部分もあるので、あまり不安にならなくても大丈夫ですよ。 



2つの要素にわけて振り返ってみよう!


  あなたの悩みである「男の先生が苦手で怒られるのが恐い」というのを分けて考えると、「男の先生」と「怒られる」という二つの要素に分けられると思います。この二つは連動しているのでしょうか。 まず「男の先生」についてですが、これは何かトラウマがあるのかもしれません。トラウマというのは、過去のつらかった体験などが”転移”して今の感情に結びついていることです。転移とは臨床心理学の言葉です。ある人に対して抱いていた感情(気持ち)が,見た目が似ている別の人に対して向けられることを言います。これを感情の転移と言います。 


 そして「怒られる」ということについては、そもそも怒られるようなことを自分がしているのかどうかを冷静に考える必要があります。なんとなく怒られるのではないかという感情を抱くことを”予期不安”といいます。このように心理学の観点から自己分析をすることで、自分の感情を掘り下げて理解することができますね。 



自分の中の悩みを吐き出すことの大切さ 


 実際に怒られたことがある場合、その怒られる理由は正当なものだったのでしょうか。それとも理不尽なものだったのでしょうか。正当な理由で怒られた場合は自分でも納得がいくでしょう。しかし理不尽に怒られた場合、自分の中に不満をためて我慢することになってしまいます。そういう時は、友達に相談してみたり、担任の先生あるいはスクールカウンセラーに相談するといいでしょう。不満をため込むとトラウマを作る原因になってしまいます。今回のように、この悩み相談コーナーを使って相談してくれたことは,自分の気持ちをため込まずに放出することですので,とても良いことなのです。



 Tips!いつでもどこでも落ち着こう 


 最後に、緊張したり恐いなと思ったりしたときに、いつでもどこでもリラックスできる方法を伝えたいと思います。腹式呼吸という呼吸法で、鼻から空気を深く吸い込み、おへそのあたりまで空気を取り込みます。このとき手はおへそあたりに置き、だいたい6秒使って空気をゆっくり吐き出します。空気を吐き出すときに,リラックス状態になるので,できる限り時間をかけて,ゆっくり吐き出すことがポイントです。これは誰にも気付かれずに、どこでもできるので、もし恐いなという気持ちになってしまったらやってみるといいと思います。



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