Q.寝るときに瞼の裏でゲーム画面が再生されてしまいます
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1982年に大阪医科大学を卒業。1987年よりスタンフォード大学医学部精神科睡眠研究所に留学。2005年にスタンフォード大学睡眠生体リズム研究所(SCNL)所長に就任。2007年スタンフォード大学精神科教授。2019年株式会社ブレインスリープを創業。
ゲームのやり過ぎが脳に刺激を及ぼしているのかも
まぶたの裏でゲームの画面が再生されるというのによく似た現象で、目をつぶって夢を見たり薄目を開けていたりしていても、夢や幻覚を見る体験があります。私も日中にやっていたことが寝る時に思い浮かぶことがありました。
寝る時にまぶたの裏でゲームの画面が再生されるというのは、視覚刺激が繰り返されて脳機能へ影響が及んでいるためと考えられます。 夢の場合も、ストレスが与えられるようなことがあれば、悪夢を見たり、同じ夢を繰り返し見たりするようになります。
脳機能を正常に働かせよう
走っているとき大脳皮質の中の運動野にある筋肉を収縮させる神経細胞が活発になるように、体を動かすような夢見体験は、運動野の神経細胞を同じように活発にします。しかし眠って夢を見ている睡眠中は、体が動くと困るので、脳の下部からの指令で体が動かないように強く抑制されます。
パーキンソン病や認知症ではこの抑制が気かなくなることがあります。例えば、バスケットボールをする夢を見ている時に、突然シュートを打つ姿勢になったり、殴り合いをする夢を見ていたら、本当に隣で寝ている人を殴ってしまったりとか。このような症状はレム睡眠行動異常症といい、正常の状態では体はそのように動かないのに抑制ができなくなるとこれが起こります。こういった行動異常も、睡眠の調節機序の乱れにより生じる睡眠障害です。