Q.私には本当の友達がいないように感じます。
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東京都生まれ。東洋大学文学部教育学科教授。博士(教育学)。専門は「発達心理学」、「臨床心理学」。青年期の友人関係の発達的変化について、また最近では慢性疾患のある成人患者の社会適応について研究をしています。
「本当の友達」。これは、多くの高校生が悩むテーマだと思います。 高校生は、自分のことを100%わかってくれて、自分と一緒に行動してくれる友達を、本当の友達だと捉えることが多いかもしれません。
本当の友達とは何でしょうか。例えば、長い間会っていなかった高校時代の友達と久しぶりに会ったとします。それが、10年ぶりの再会であったとしても、普通に話ができるものです。そのような時、「そうか、友達っていうのは同じ考えを持ってることとか、常に一緒にいることとは、別の側面で支えられているものなんだな」と感じられると思います。友達の行動に振り回されるのではなく、自分を大事にして、自分の考えや意見をしっかりと持って友達と接することが友達付き合いでは重要になってくるのではないでしょうか。
物事を見る側面を変えてみよう
次に、一人でいることの良さに目を向けてみてください。2対2対1に分かれてしまった時、自分が疎外されていると落ち込むのではなく、「なぜ2対2に分かれたのか観察して、考えてみよう。」と少し楽しんで周囲を見てみましょう。状況を気楽に見ることができれば、本当の友達がいない、と悲しむ状況ではないかもしれません。特にあなたは、周りから友達が多くて羨ましがられるような存在なのですから、帰り道一人になったからといって、本当の友達がいないというように考えなくても良いかもしれません。
見る側面を変えれば、新しい発見が生まれます。自分の認識次第で見ている世界が変わるのではないでしょうか。
自分に目を向けよう
もし、ネガティヴな見方をしてしまう時は、自分にストップをかけましょう。そして、「自分は今起きた出来事をどのように見ているか」を認識しましょう。自分に目を向けて、自分がどのようにものを見ているのかに目を向けてみましょう。あなたの場合、友達が多くて羨ましがられているにもかかわらず、2対2対1と分かれることで、すごく落ち込んでしまう自分に気がつくことが大切です。