Q.学校生活が、楽しくないです
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筑波大学第2学群人間学類卒、筑波大学博士課程心理学研究科修了、博士(心理学)。 専門社会調査士 現在、明治学院大学心理学部教授。日本社会心理学会事務局長、Japanese Psychological Research副編集委員長。 専門は社会心理学(対人認知、対人コミュニケーション)。
自分が嫌でストレスがたまっている、という言葉がありますが、学校生活が楽しくないことは誰かのせいではありません。あなたのせいでもありません。それは、高校生になることで、新しい環境での生活が始まるからです。楽しい事であると同時に、不安や緊張といった、ストレスを抱える要素のひとつでもあるのです。不安なのにどこから解決していいかわからない、そんな状態が生まれることもあります。そんな時は、自分を客観的に見つめなおしてみましょう。他人からの評価や理想との差を気にして、必要以上に自分を否定していないか考えてみてください。
中学時代とは違い、友達や先生といい人間関係を築けなくなったと悩んでいるかもしれません。中学生のころは楽しかったのに、と思うかもしれませんが、その楽しさは中学三年間を通じてあなた自身が作り上げたものです。高校生になってから同じ楽しさを味わうには、やはり新しい環境に慣れる時間が必要になってくるでしょう。
まずは、焦らずに、自分のペースで新しい環境に慣れていきましょう。
自分のコミュニティを広げよう
中学三年生から高校一年生になる時、重要な変化のひとつに、「学校内での立場」があります。最上級生から最下級生に変わってしまうことで、縛りが厳しくなってしまうのです。それが原因で、理想と現実の乖離を感じてしまうのかもしれません。自分はもっとできるはずだという焦りが、学校に対する不満に変わってしまうのです。
しかしそれは、自分が通らなければいけないプロセスのひとつでもあります。仕方がないものとして受け入れることも大切です。学校内での活動では不完全燃焼だと感じる人は、学校以外の地域のコミュニティなどでやりがいを見つけてもいいと思います。しかし学校への遅刻や欠席が続いてしまうと、自分のコミュニティを狭めることになってしまいます。他人と共有できる時間や、自分が学校生活を楽しむチャンスを見つけるためにも、高校にはなるべく行きましょう。
学校に行ける自分をほめながら、気分を上げて通ってみてください。そして次第に、あなたらしく高校生活を楽しめるようになっていければいいなと思います。