Q.一年中アレルギーの発作が出でしまいます。
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1996年、藤田保健衛生大学医学部卒業、2002年、同大学医学部大学院医学研究科卒博士課程修了。同大学医学部皮膚科学助手、講師、准教授、教授を務め、現在は同大学総合アレルギーセンタ長を務め、また、ばんたね病院総合アレルギー科教授として、接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなどアレルギー疾患全般の診療及び研究を行っている。
自分のアレルギー症状の悪化因子を把握するため血液検査を受けてみるとよいでしょう。アレルギーは環境因子(ダニ、花粉、カビなど)や食物に対し体内に産生された抗体が過剰に反応してしまうことで起こる疾患です。血液検査で自分の抗体の量を調べ、何に過敏反応を示すのか把握し、ダニに特異的なIgE抗体が高値であれば部屋の掃除をしっかりと行う、ダニ防止ふとんに変えてみる、などの対策が効果的です。また、スギ花粉の特異IgE抗体が高値であれば、スギ花粉が飛散する2月~4月は部屋の窓を開けない、外に布団や衣類を干さない、屋外ではマスクをしっかりと装着するなどを実践するとよいでしょう。
スギやダニによる鼻アレルギーに対する舌下免疫療法
現在、舌下免疫療法という治療法があり、スギ花粉とダニによる鼻アレルギーを治療することができます。スギ花粉による季節性の鼻アレルギーには、スギ花粉のシーズンが終わる6月頃から治療を開始します。毎日、舌の下で薬を溶かしていくことでスギ花粉に対する免疫反応を抑えていき、次のシーズンのくしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの鼻アレルギー症状が改善します。この治療は毎日行う必要があり、3~5年続けることが推奨されています。ダニによる通年性の鼻アレルギーに対しても、スギと同様の舌下免疫療法を行っていきます。
環境や生活の中に存在する、アレルギー症状が出てしまう原因を考えてみよう
ダニは、山積みになった参考書や部屋の隅のほこり、布団やまくらにもたくさんいます。それらのダニに反応し、鼻がつまったり、くしゃみがでたり、皮膚が痒くなります。 アレルギーは環境によって症状が大きく左右されるので、部屋の掃除や布団やクッションを干す、布団やまくらカバー、ぬいぐるみの洗濯などをしっかりと行っていきましょう。
アレルギーの治療では、自分の悪化因子を理解しておくことが大切です。“自分はこの行動をした後に、この環境だと症状が悪化する”、“このシーズンは調子が悪くなる”、など知っておきましょう。そして、そのような行動や環境をいかに回避するか、調子が悪くなるシーズンがわかれば事前に薬の内服を始めておくなど、症状が誘発されたり、症状が悪化しないように各自で対策をしておくことが大切です。
例えば、“夜遅くまで勉強をした次の日は症状が悪くなる”、という患者さんもいます。夜遅くまで勉強を頑張っても、次の日に集中できなくなってしまったらどうしようもありません。自分を追い込んで頑張ることも大切ですが、自分の心や体をよい状態に保つように気を付け、頑張らない努力をすることも時には必要です。
発作が起こった時の状況を見直すことで、発作の出る回数も症状も良くなると思います。発作が出てしまったら、その直前や前日に何をしたか、疲れは溜まっていなかったかなどを考え、次の発作が起こらないように対策をとりましょう。