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公開日 : 2024/01/12

Q.入学当初から仲が良かった友人に陰口を叩かれ、学校生活が辛いです。

入学当初から仲が良かった友人に陰口を叩かれ、学校生活が辛いです。「友達だからいいよね?」と何か頼まれたときは、断る勇気が出ません。どうしたらはっきり友人と距離を置くことができるでしょうか?また、そもそもこの友人とは距離を置いた方が良いのでしょうか。 (高1・女性)
まずは自分がどうしたいのかをはっきりさせよう

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東京電機大学 准教授
すずきしょう
鈴木翔 先生

1984年秋田県生まれ。群馬大学教育学部卒。東京大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。秋田大学大学院工学資源学研究科助教、理工学研究科助教・講師、教育文化学部准教授などを経て、現在、東京電機大学理工学部准教授。専門は教育社会学。主な著書に『教室内(スクール)カースト』(光文社新書)、『現代社会論』(共著、有斐閣)などがある。



何を大事にしたいのか考えよう


 自分の陰口を叩いている友人と距離を置くべきかどうかを悩んでいるということは、その友人と距離を置くことに何かしらのためらいがあるのではないでしょうか。学校ではペアやグループを組む場面がありますし、学校生活を送る上でその友人との関係性を必要としているのかもしれませんね。あるいは、その友人と距離を置いて新しい友人関係を築いたり、一人でいる時間が生まれたりすることに不安を感じているかもしれません。しかし、まず明確にしなければいけないのは、あなたが何を大事にしたいかです。誰かが傍にいることが大事だから自分の陰口を叩くような人でも一緒にいるのか、学校生活を辛く感じないことが大事だから距離を置くのか、自分にとってどちらがいいのかもう一度よく考えてみましょう。


  一人で悩みを抱え込むのは辛いですよね。悩みを打ち明けるのは簡単なことではないと思いますが、スクールカウンセラーや他の友人、家族など、誰かに相談してみるのも自分の考えを整理する一つの方法ですよ。



友達は強要されるものではない


 人間関係というのは、二つのパターンに分けられます。先生と生徒のように役割があり、それに応じた行動をとることで関係ができるパターンと、友人関係のように、まず行動があり、それに役割が伴うことで関係ができるパターンです。前者では役割が最初にあるため、生徒は先生のことをどう思っていようと敬語を使うという行動をとります。一方で後者では、一緒にいて楽しいから、といった感情やそう思えるような行動があったうえで、相手との関係に「友達」のような名前が付きます。つまり、「友達だからいいよね」という言葉が交わされる関係は、先に役割がきてしまっているので、そのような関係を「友達」と呼べるかどうかは微妙です。


  「それって、本当に友達?」などと本人にはっきり聞くことができれば楽ですが、実際には難しいですよね。友人と距離を置こうと意識するのではなく、自分が友達だと思える人には友達らしい行動を、そうでない人にはそれなりの行動をとるようにしてみれば、悩む必要がなくなるのではないでしょうか。




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