Q.空気を読みながら会話ができません
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北海道大学大学院文学研究科博士課程退学。札幌医科大学助手、山形大学教養部専任講師、助教授、北星学園大学文学部教授、大阪大学大学院人間科学研究科教授、2012年同大学名誉教授、東京未来大学学長を経て2018年度より現職。「しぐさのコミュニケーション」(サイエンス社)、「幸福を目指す対人社会心理学」(ナカニシヤ出版)等。
日頃、人と話をしている際の「空気」って、実は誰にとっても同じではありません。ある人にとっては、春先の爽やかな新緑の心地よい匂いであっても、他の人にとっては、冬枯れのどんよりと重いものかも知れません。
つまり、人間関係で感じる思いがみんな同じであることは案外少ないということです。何故かと言いますと、人それぞれで異なる経験に基づいた視点があるからです。では、どうすればお互いにずれなく、分かり合えるのでしょうか。
自己点検をしてみよう
お互い分かり合うための大事な出発点は、自分の行動が相手の思いにそぐわないのではないか、つまり、「空気が読めていないかも知れない」という自己点検をすることです。そのように思える人は、「相手を理解しよう、自分の思いを伝えようと努力する」姿勢を持っている人です。逆に、自分に自信があり、他人のこともいつも分かっていると思い込んでいる人にはこれができません。
また、空気を読めていないと感じているのであれば、反省材料が多いはずです。それらを思い返して分析してみましょう。分析といっても難しく考える必要はありません。
ただ必要なのは、相手を「傷つけてしまった」と思ったきっかけはなんだったか(相手の表情が急に変わった、口数が急に少なくなった、話題が急に変わったなど)を思い出してみてください。それらを紙にメモしてみるといいかも知れません。もしくはその場に気心の知れた友だちがいたら、その人に率直に尋ねてみるのも早道でしょう。
そして、別の場面ではどうであったかも同様に書き出してみてください。その時の話題などを含めて、少しばかりの時間をとって考えてみると自分の思い込みのクセ、コミュニケーションのクセなどが浮かび上がってくると思いますよ。
それらを一遍に解決することは難しいですが、その中の一つに絞って次の機会で気をつける努力をしてみてください。そうすると、格段に相手や周りに合わせた会話ができるようになると思いますよ。
空気を読むことに気を取られすぎないで
空気を読みながらコミュニケーションをすることももちろん大事ですが、空気を読むことに気を取られ過ぎるのも考えものです。なぜかと言うと、他人がどう反応するのか、自分を悪く思われないようにしたい、とばかり考えていると自分らしくなれないからです。
まずは、自分の思いをしっかり伝える、ただし、決して一方的に自分の思いを出そうとするだけではなく、それと同様に相手の反応に注意することが大事です。コミュニケーションは自分と相手とのラリーであることを忘れないでください。