Q.気を遣いすぎず楽にコミュニケーションを取るにはどうしたらいいですか。
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1984年秋田県生まれ。群馬大学教育学部卒。東京大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。秋田大学大学院工学資源学研究科助教、理工学研究科助教・講師、教育文化学部准教授などを経て、現在、東京電機大学理工学部准教授。専門は教育社会学。主な著書に『教室内(スクール)カースト』(光文社新書)、『現代社会論』(共著、有斐閣)などがある。
視野を広げてみよう
「みんなと楽しく交流できない」とのことですが、あなたが考える「みんな」は本当に「みんな」でしょうか?私はその「みんな」の範囲が狭いのではないかと思います。例えば、部活の友達とはあまり仲が良くないけれど塾の友達とは仲がいい場合も考えられます。つまり、今あなたが考えている「このコミュニティで仲良くしないと」という気持ちが強く、視野が狭くなっているような気がします。楽しいときもあるし、楽しくない時もある。それはきっと誰にでもあることですよ。誰とでも上手くコミュニケーションが取れる人は、数少ないです。そして、楽しくない時に無理に楽しく過ごそうとする必要はないと思います。そこで楽しく過ごせなかったからといって、自分は誰とも仲良くできない、楽しくできないって思わなくていいんですよ。
無理に自分を変える必要はない
あなたは人とぶつからないように過ごしているのだと思います。でも、あなただけでなく他の人も同じように気を遣っていたら、みんなが楽しくない関係性になってしまいますよね。これからの学校生活を通して、様々な活動で別の人と仲良くなり、普段一緒にいる人が変わることもあると思います。そのような自然な流れで、あなたが居心地の良い場所を見つけてくれたら嬉しいです。自分を無理に変える必要はない、ということも心の片隅に置いておいてほしいですね。
自分を出してみよう
対話における心理状態として、「実行コントロール」というものがあります。これは、相手が自分をさらけ出したら自分もさらけ出さないといけない、という暗黙のルールのようなものです。あなたについての情報があまりにも少ないので、友達も探り探りになってしまい、楽しくないコミュニケーションが生まれてしまっているのかもしれません。自分のことを伝えてみると、友達も今までとは少し違ったことを話してくれるかもしれませんよ。