Q.教室、学校という空間が苦手です。1対1で、タイプが合いそうな人であれば話しかけることができますが、相手が3・4人になったり、クラスで40人ほどの大規模になったりすると、自分から話しかけることができません。どうすれば良いですか。
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筑波大学大学院博士課程教育学研究科修了。博士(教育学)。臨床心理士、公認心理師、学校心理士。専門は学校心理学、臨床心理学。公立学校のスクールカウンセラーをしながら、特に不登校の予防に関する研究を行っている。
あなたと同じように、1対1のコミュニケーションは苦手ではないのに、複数の人との雑談は会話が続かず、避けたくなってしまう方はたくさんいます。それは、1対1のコミュニケーションと、複数人のコミュニケーションでは求められていることが異なるからです。例えば、「楽しいよ」と言いながら不機嫌そうな顔をしている人を見たことはないでしょうか。その場合、相手が「楽しい」と感じているのかどうかは疑問に思うはずです。このように、コミュニケーションは、発言内容などの「言葉の部分」だけではなく、相手の表情や身振り手振りなどの「言葉にならない部分」も大きな要素を占めているのです。
複数人のコミュニケーションが難しいのはなぜ?
1対1のコミュニケーションの場合、「言葉の部分」も「言葉にならない部分」も、どちらも比較的読み取りやすい状況だと言えます。相手に集中しやすいため、これらを適切に理解しながら自分の発言を選択することができます。また、相手の話が終われば自分が発言するタイミングとなるので、発言の機会を逃すこともありません。しかし、複数人のコミュニケーションの場合、様々な人の発言内容や表情を読み取りながら、適切な内容の発言を適切なタイミングで始めなくてはなりません。そのため、複数人のコミュニケーションは1対1のコミュニケーションより難しいのです。
周りからどう思われるのかを気にしすぎない
では、複数人のコミュニケーションが苦手な人には、どのような特徴があるのでしょうか。よく言われるのは、相手との関係性の質を大事にする人ほど、相手からどう思われるのかを気にしがちであるということです。複数人のコミュニケーションでは、多くの人に「どう思われるのか」を気にしなくてはならなくなるからです。ただ、全員からよい評価を得ることは、誰にとっても難しいことです。この中の何人かに、「自分 の思いを届けられればよい」と思うことで、気持ちが楽になります。また、無理に自分から発言しようとせず、「相手の話を聞く役割」として参加することで得られる楽しさに注目してみるのも大切ですよ。