Q.コミュニケーション能力の上げ方が分かりません
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広島大学大学院教育学研究科博士課程後期修了、博士(心理学)。元・筑波大学 人間学群心理学類 教授。
人と話すとき、「自分から面白いことを言わなければ」と思っていませんか。必ずしもそんなことはありません。話すことが苦手なあなたには、人の話を聴くことに意識して会話するのがおススメです。
「開いた質問」をしてみよう
「いつ」「どこで」「誰と」「なにを」「どうして」「どうやって」の5W1Hを使った質問をしてみましょう。こういった質問を「開いた質問」といいます。開いた質問は話の主導権を相手に渡すことができます。ただし、ただ話を聴くだけでは相手は「本当に聴いているのかな」と疑問に思ってしまいます。そこでおススメするのが、相手の話を繰り返して言う「反射スキル」です。相手が話した単語や語句、内容をそのまま口に出しながら話を聴くのです。これで相手は気持ちよく話せます。
また体全身で聴くことも大事な手法です。話し手と適正な距離をとる、前傾姿勢で聴く、目を適度に見ることで、相手に満足感を与えられます。
自己会話で聞き手に徹しよう
ここまで聞き手に徹することについて話してきましたが、これは簡単に見えて実は難しいものです。話を途中でさえぎること、話題を変えることを知らず知らずのうちにやっていませんか。これを防ぐには、頭の中で「今は聴き手」と自分に言い聞かせてください。このスキルを「自己会話」と言います。これを実践すれば、受容的な構えを作ることが出来ます。慣れてきたら自己会話で常に「身振り手振りは大丈夫か?」「相手の言葉は良く聴け」と自分に指示を出すことで聴く姿勢を適切に保つことができますよ。
聴くスキルを身につければ、友達はあなたと話すのが楽しくなります。