Q.相手に対して適切な言動をするために考えていることや趣向などを考え込んでしまい、悩んでしまいます
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筑波大学第2学群人間学類卒、筑波大学博士課程心理学研究科修了、博士(心理学)。 専門社会調査士 現在、明治学院大学心理学部教授。日本社会心理学会事務局長、Japanese Psychological Research副編集委員長。 専門は社会心理学(対人認知、対人コミュニケーション)。
友達と会話するときに変な振る舞いをしないようにしようなど色々考えて慎重になっているのですね。それはこのままでいいと思います。
社会心理学では「ソーシャルスキル」という言葉があります。これは「人といい関係を結ぶために役立つ技能」という意味で、人とのコミュニケーションを通して少しずつ上手になっていくものです。だから何も心配する必要はありません。多少時間がかかったとしても今まで通りでやり取りするということがいいのではないかと思います。なぜなら、慎重に言葉を選んで会話することはすごく大事なことなんですよね。
とっさに答えられなくて相手をイライラさせているか心配になるかもしれないけど、自分はこういう人間でこういう性格なんだと理解し、自信を持って友達とのやり取りをするということがいいのではないかと思います。
何度も繰り返して練習してみよう
適切な言動を考えることはコミュニケーションが上手になっていくプロセスのひとつです。それを繰り返していくうちに段々と気の利いた事とか言えるようになります。むしろ悩んでいる方が上手になっていくので、気に掛ける必要はないです。
若いときは「今の切り返しはどうだったか」とかを考えてしまうと思いますが、それは練習だと割り切って「若いときはこういうものだよな」っていう気持ちで友達と接する方が気持ちが少し楽になると思いますよ。
ときには自分のペースを大事に話してみよう
適切な言動を考え込むということは相手のペースに合わせようとするから起きることです。ですから自分のペースに相手を持ち込むということも大事です。みんな若いときは早い切り返しでなければイライラするから、そこにプレッシャーを感じるかもしれません。でもそこは気にしちゃダメ。自分には自分のペースがあることを意識して相手に自分のペースに合わせてもらったり、自分のペースに合わせてくれる人を探したりしてもいいと思います。あなただけでなく同じことで悩んでいる人もいます。あなたがあなたのペースで話すことは相手の成長にもつながるので、ぜひ自信をもって話してみてください。