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“ちょっとできそうかも?“ 数学への第一歩を後押ししたい

住吉千波先生

大学受験はもちろん小学生から社会人まで幅広い指導経験を持ち、さまざまな人がつまずくポイントを熟知する受験数学界のストーリーテラー。「なぜ、そう考えると嬉しいのか」「なぜ、その解法に至ったのか」といった数学ができる人の思考法を、物語のようにわかりやすく語りかける。親しみやすい授業で、数学ができるようになること間違いなし!

目次

ここでは、東進の実力講師陣、数学 住吉千波先生の素顔に迫るエピソードを紹介。10代の頃はどんなふうに過ごしていた?なんで教える仕事を選んだの?どんな授業をしているの?知られざる講師の一面に迫ります!

昔から数学は好き

 幼少期は大人しく、延々と迷路を描いたり手芸をしたりと、細かい作業が好きな子どもでした。通っていた中高一貫校では友達に流されて入ったバスケ部を6年間続けたのですが、いくら頑張っても下手で、高校のときは監督とも馬が合わず、とても苦労しました。その分学校で模試や予備校の講習があれば「部活がない!」という喜びがあり、偏差値が高くはない学校だったこともあり校内では成績が良かったため、勉強は好きな方でした。

 なかでも理系科目が好きで、大学を選ぶ際は「細かいことが気になる性格だから、応用よりは基礎だな」「じゃあ理学部で学問をやったほうがいいな」「小中高の流れからして、生物はより化学に、化学はより物理に、物理はより数学に近づくだろうから、突き詰めたときに数学をやっておくと、私の性格的には一番後悔しないだろうな」などと考えて、理学部数学科を受け、無事合格しました。とはいえ、当時はあまり自覚していなかったのですが、振り返ってみると愛読書の中に算数・数学系の本(『はじめてであうすうがくの絵本』『数の悪魔』『アリスの算数パズル』など)も多くあったので、もとより数学は好きだったみたいです(笑)。

算数

シンプルに数学を教えたい

 受験のときは職業のことはあまり考えていなかったのですが、子どもが好きなことと、数学科で教職課程を取る友達も多かったことから、「中高の数学の先生がいいかな」と思い、私も教職課程を取りました。

 そして大学3年生の約一カ月間、教育実習に行ったのですが、先生方の裏側を毎日みっちり拝見した結果、気づいたのです。「私がやりたいのは、『数学の授業』だったんだ」と。先生方は授業以外にも、クラスのことや委員、行事や保護者対応などの仕事が多くあり、授業だけを行う訳ではありません。それらを総合的にやりたいのであれば教職が合っていると思いますが、私は数学を教えたかったんです。

数学

 「授業に専念したい、じゃあ予備校講師か!」と思い、大学院で研究をしながら始めた仕事から、ありがたいことに何だかんだ途切れなかった結果、今こうして予備校講師を続けられています。

合わない部活も今につながっている

 そして大学ではアーチェリー部に入部。バスケという動的スポーツが向いていなかったので、静的スポーツのアーチェリーならどうだと思って入ったところ、見事正解。とても楽しかったうえに、性格に合っていたのでしょう、一定の基準を満たした証であるゴールドバッジ獲得という、大学から始めたにしては優秀な成績も収めることができました。

 バスケ部時代は毎日退部届を監督に突きつける妄想をしながら、でもそんな勇気はなく、引退まで続けました。でもそこで「朝昼夕と毎日4時間、土日は計10時間、ほぼ休みはないから(4×5+10)×50週として、年間約1500時間もほかの受験生から後れを取っている!」などと考えて学校の授業時間や隙間時間を勉強に充てて、有効活用したことが、合格につながったのだと思います。

 また、バスケをやり切ったからこそ、未練を残すことなく、心の底から「私には向いていなかった」とすっきりバスケと決別し、下手だったことへのコンプレックスもなく次に進めていると感じます。だから「部活は続けた方がいい」という意味ではありません。いま当時の自分に出会ったら「やりたくないなら今すぐ辞めたら?」と言うでしょう。ただ、合わない経験もうまくバネに使ったことは、我ながら偉かったなとも思います。

数学が苦手、嫌いをひっくり返したい

 先生が生徒を論理で打ち負かすこともできる数学は、「先生が合わなかったから嫌い」となってしまう場合も多いような気がします。また、大人の方に「数学講師をしています」と言うと、他教科ではあまりないであろう「数学がすごく苦手だった」「頭が悪かったから数学ができなかった」などのリアクションが多く返ってきます。これらは自身や数学に対する誤解であることも多く、本当にもったいないことです。

 ちなみにそういった大人の苦手意識をとっぱらわないと、子どもたちに良い影響がないと感じ、大人のための数学教室を開催するようにもなりました。

 私は数学が大好きなので、ほかの人にも好きになってもらえれば最高に嬉しいのですが、無理強いはしたくありません。だから、嫌いな人にもせめて「そんなに嫌ではないかも?」「ちょっとできそうかも?」と思ってほしい。好きな人にはより楽しんで数学を武器にしてもらいたい。そんな思いで日々授業をしています。

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