大学入試センター試験

センター試験 1日目解答

地理歴史

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公民

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国語

国語 

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センター試験 2日目解答

理科1

物理基礎 化学基礎 生物基礎 地学基礎 

数学1

数学I 数学I・数学A 

数学2

数学II 数学II・数学B 

理科2

物理 化学 生物 地学 

全体概観

大問数、設問数、マーク数はいずれも昨年と同様であったが、地図問題が昨年より1問増加して2問出題されたほか、昨年出題が無かった年代整序6択問題が復活するなど若干の変化があった。 


大問数
減少 | 変化なし | 増加  
設問数
減少 | 変化なし | 増加  
マーク数
減少 | 変化なし | 増加  
難易度
易化 | やや易化 | 昨年並み | やや難化 | 難化  

大問は4問。設問数は2005〜2018年に引き続いて各9問と例年通りであり、グラフの読み取り問題が4年連続で出題された。一方で、地図を用いた問題は、昨年の1問から2問へと増加し、そのうち1問は王家の支配領域と時期の組合せを判定する問題となっており、近年見られない傾向であった。また空欄補充問題が昨年の2問から4問へ、文化史の出題も6問から9問へと増加したほか、昨年出題されなかった年代整序問題が1問出題された。正文または誤文の文章選択問題の総数は、昨年の28問から27問と若干減少したが、全設問数に占める割合は昨年同様高く、そのうち正文選択の割合も昨年の25問から24問へと1問減ったものの昨年同様高かった。出題される時代は前近代が昨年の14問から18問に増加、近現代は昨年の22問から18問に減少しており、バランス良く出題されている。地域についても同様にバランスよく出題されており、日本に関する選択肢を含む設問も2問見られた。時代・地域混合の選択肢からなる設問も13問と昨年と同様に多く、学習が手薄になりがちな文化史の問題も増加したが、全体としては、地域・時代ともに幅広い基礎力が問われる標準的な問題となっており、平均点も昨年並みと予想される。

年度 大問 出題分野 設問数 マーク数 配点
2019 第1問 歴史的建造物や遺跡 9 9 25
第2問 記録や文字 9 9 25
第3問 国際関係 9 9 25
第4問 宗教と政治 9 9 25
2018 第1問 世界史上の帝国や王朝の支配 9 9 25
第2問 宗教や宗教集団 9 9 25
第3問 世界史上の都市とその建造物 9 9 25
第4問 人の移動と戦争との関わり 9 9 25
2017 第1問 世界史上のマイノリティ(少数派) 9 9 25
第2問 世界史上の革命や政治体制の変化 9 9 25
第3問 国家が諸地域を統合するために採用した制度 9 9 25
第4問 世界史における自然環境・資源と人間との関わり 9 9 25
2016 第1問 世界史上の宮廷や宮廷文化 9 9 25
第2問 ユネスコに登録された世界遺産 9 9 25
第3問 世界史上の戦争とその影響 9 9 25
第4問 世界史上の宗教と政治との関係 9 9 25
2015 第1問 世界史上の帝国の支配と影響 9 9 25
第2問 世界史上の港町 9 9 25
第3問 世界史上の軍隊 9 9 25
第4問 世界史上の遊戯(ゲーム・競技)やその伝播と受容 9 9 25

過去の平均点の推移

2018 2017 2016 2015 2014
67.97点 65.44点 67.25点 65.64点 68.38点

設問別分析

【第1問】歴史的建造物や遺跡
Aはイギリスの国会議事堂、Bは考古学的な発見と歴史書の記述の信憑性の関係、Cはベラルーシ南西部の都市ブレストの建造物についてのリード文であった。Aでは建造物についての設問のほかに、反乱や独立運動、戦争について、地域・時代ともに幅広く出題された。Bでは冷戦期の出来事について年代整序6択問題が出題された。Cではポーランドを中心とする東欧史について出題された。全体としては、戦後史を含めた幅広い知識が問われた。


【第2問】記録や文字
Aはデンマーク王ハーラルの石碑、Bはモンゴル語で著された『元朝秘史』、Cはムガル帝国の歴代皇帝による回想録についてのリード文であった。Aでは文化史も含めた西洋史を中心に出題された。Bではティムールに関する地図問題を含めた内陸アジア史を中心に出題された。Cではインド史をはじめとして地域・時代ともに幅広く出題された。全体的に、文化史や地図問題などへの対応力が鍵となった。


【第3問】国際関係
Aはカナダを中心とした国際的経済関係、Bは近世ヨーロッパでの王位継承をめぐる争い、Cはイスラーム政権の君主による聖地の保護と巡礼路の安全確保についてのリード文であった。Aでは経済史を中心に、空欄補充とグラフを組み合わせた新しい出題形式が見られた。Bでは王家の支配領域とその時期の組合せを問う新傾向の地図問題のほかに、ヨーロッパ史を中心に幅広く問われた。Cでは宗教史を中心に出題された。グラフ・地図ともに、世界史の基礎的な知識に基づく考察力が問われたと言える。


【第4問】宗教と政治
Aは古代ギリシアの宗教と演劇、Bは中国の天子と祭祀、Cはアンデス地域で栄えた帝国における太陽崇拝についてのリード文であった。Aの年表補充問題では中世に関する知識が問われており、前近代における年表補充問題は近年見られない新しい傾向であった。Bでは中国史を中心に文化史の知識などが幅広く問われた。Cではアメリカ史を中心に出題された。全体的に、文化史を含めた幅広い知識が定着しているかが問われたと言える。
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