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理科総合B
全体概観

実験観察問題が中心になり、難易度はやや難化。 


大問数 減少 | 変化なし | 増加 
設問数 減少 | 変化なし | 増加 
マーク数 減少 | 変化なし | 増加 
難易度 易化 | やや易化 | 昨年並み | やや難化 | 難化 

今年度は実験・観察や結果整理の方法を問う問題でほとんどが占められた。これは理科総合Bという科目がめざす方向を明白に示したものと言え、今後の方向性が示されたものと考えられる。 このような出題傾向であったため、学習内容を十分に理解していることが求められる。教科書の文言を暗記するような学習方法をとっていた受験生にはやや難問と感じられたことであろう。

【出題フレーム】

 

大問

出題分野

設問数

マーク数

配点

2007

第1問

野外調査・観察

6

6

25

第2問

地球と生命の移り変わり

7

7

25

第3問

地球上の気候や気象と生物

6

7

25

第4問

河川や湖の水質と人間活動

7

7

25

2006

第1問

野外調査・観察

4

7

26

第2問

惑星と生命の変遷

6

6

24

第3問

サンゴの白化

7

7

25

第4問

土壌の性質と劣化

5

7

25



昨年の平均点
2006
66.71点

設問別分析
【第1問】野外調査・観察    
Aは地学、Bは生物の観察に関する出題である。
Aは地形図の読解、岩石の判別、密度の測定、Bは顕微鏡の使い方が問われた。これらはぜひ熟知しておいて欲しい基本的な実験・観察の手順であるが、難なく解答できた受験生は案外少ないのではないだろうか。さらに問1や問6では観察結果を整理する力が必要となったため、難しく感じた受験生が多かったことと思われる。

【第2問】地球と生命の移り変わり    
Aは地学(地史の解読)、Bは生物(遺伝)に関する出題である。
化石と時代の関係や地層の上下関係と形成順序、遺伝の法則などはいずれも地学や生物の試験問題として定番といえるものである。今回の試験の中では比較的オーソドックスな問題で、得点しやすかったと思われる。

【第3問】地球上の気候や気象と生物   
Aは地学(気象)、Bは生物(生態)に関する出題である。
Aは基本的な知識があれば、問題文を読み違えなければ解けるであろう。Bの問5は「多様性」ということについての理解に加えて表を正しく読み解く力が求められたので、やや難しく感じた受験生が多かったことと思われる。

【第4問】河川や湖の水質と人間活動    
A・B・Cとも環境と生物の関係に関する出題である。
A・Bは実験結果を解釈する問題であるが、Aの実験内容は基本的なものであり、特に難しく感じることはなかったと思われる。Bは指標生物を用いた水質判定で、判定方法を正しく理解している必要があり、Aよりもやや難しい問題といえよう。Cもそれほど難しい内容ではないが、グラフを組み合わせて考える必要があり、学習が十分でない受験生にはやや難しく感じられたことであろう。
新高3生へのアドバイス
理科総合Bは、「自然の事物・現象に関する観察・実験を通して、生物とそれを取りまく環境を中心に、自然の事物・現象について理解させるとともに、人間と自然とのかかわりについて考察させ、自然に対する総合的な見方や考え方を養う」ことを目的とした科目です。そのため、普段から教科書の内容を正しく理解し、観察や実験を通して深く考えるという学習習慣を身につけることが必要です。今回の試験でも、そのような知識や手順や手法を求める方向性がはっきりと示されています。試験対策としても暗記中心の学習方法では得点困難で、「これはどういうことなのか」「なぜそうなるのか」と考え、知識を整理しておくことが必要になります。
センター試験は60分という時間で課せられた問題を解かなければなりません。全て多肢選択という形式も独特のものといえます。そのため、試験対策としては普段からセンター試験の形式に慣れておく必要があります。また、日頃から身近な自然に触れ、関心を持つことも重要です。地学Iや生物Iの該当部分を学習することも深い理解を得る手段として有効です。教科書を熟読し、知識を詰め込むのではなく、総合的に理解する勉強を心がけてください。理解することとは、知識をしっかり消化し、整理して自分のものにすることです。知識が自分のものになっていれば、それらを関連付けて考えることも難しくないはずです。苦手な分野についてもあきらめず、教科書を何度も読み返してみましょう。センター試験には極端な難問は出題されません。 いつかではなく、今から受験に向けて準備を始めてください。東進における理科総合Bの模擬試験は、12月に行われるセンター最終プレ入試にて受けることができます。今年の本試験では、昨年に実施されたときの問題とかなり酷似した問題が多数出題されました。理科総合独特の実験考察問題に慣れるためにも、時間配分を考えるためにも、最終チェックとして、東進のセンター最終プレ入試を受けるようにしましょう。
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