数学I
大問構成は変化なし。時間配分がポイントか。昨年より難化。
大問数 |
減少 | 変化なし | 増加 |
難易度 |
易化 | やや易化 | 昨年並み | やや難化 | 難化 |
昨年と同じ大問4問の構成で、分野、配点も変化なし。難易度は、第2問の2次関数が大幅に難化したが、ほかの大問については、おおむね昨年と同様の難易度であった。第2問に時間を割きすぎると、厳しい結果になりかねない。その意味で、時間配分の巧拙が大きく結果に影響を与えたものと思われる。全体としては、平均点はかなり下がるであろう。
【出題フレーム】
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大問 |
出題分野 |
配点 |
2007 |
第1問 |
方程式と不等式、2次関数 |
20 |
第2問 |
2次関数 |
25 |
第3問 |
図形と計量 |
30 |
第4問 |
数と式 |
25 |
2006 |
第1問 |
方程式と不等式 |
20 |
第2問 |
2次関数 |
25 |
第3問 |
図形と計量 |
30 |
第4問 |
2次関数,方程式と不等式 |
25 |
過去17年間の平均点
2006 |
2005 |
2004 |
2003 |
2002 |
2001 |
2000 |
1999 |
1998 |
54.34点 |
48.03点 |
51.86点 |
41.87点 |
47.68点 |
49.33点 |
63.79点 |
40.99点 |
30.24点 |
1997 |
1996 |
1995 |
1994 |
1993 |
1992 |
1991 |
1990 |
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42.72点 |
51.54点 |
56.41点 |
56.80点 |
69.14点 |
56.93点 |
50.72点 |
73.37点 |
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【第1問】 方程式と不等式
〔1〕2次方程式、連立不等式を解く問題。これは易しい。
〔2〕絶対値付きの2次方程式の解を求める問題であるが、解が場合分けに入るかどうかの判定で戸惑うか。難化した。
【第2問】 2次関数
頂点の決定、頂点の位置に関する問題、関数の最大・最小を問う問題。(1)の最後の設問が考えづらく、昨年よりもさらに難化した。計算量の多い(2)では、放物線の対称性をイメージしながら手早く処理できたかどうかが分かれ目になったと思われる。昨年よりも難化した。
【第3問】 図形と計量・平面図形・空間図形
円に内接する三角形、四角形に関する問題であり、その性質をよく知っていればやりやすい。後半は三角錐の体積を求めるが、その高さは三平方の定理で処理できる。昨年同様の難易度であろう。
【第4問】 数と式
整式の計算と、条件を与えた上で係数を決定したのち、因数分解をさせる問題。一見して煩雑そうに見えるが、実際には、こつこつ計算を進めていくだけで、手が止まるところはないと思われる。計算ミスに気をつけて、完答を目指したい。
いかに早期に試験問題の出題の狙いと傾向を知り、対策学習を始めるか。このことが最大のポイントとなります。
数学Iは、高校数学の土台ともいうべき分野なので、センター試験においても基本の理解を問う出題が多くなっています。ですから、まず基本を確実に理解して学習を進めていくことが必須です。
学習の順序として、いきなり入試レベルの問題に取り組むのではなく、教科書の例題、練習問題、節末問題、章末問題レベルへと、少しずつステップアップしていくのが一番の近道です。「計算を最後までやり抜く」ことや「図やグラフを描いて考えること」などといったことを地道に積み重ねることによって、基本を確固たるものにしましょう。
また、解法の暗記に頼るのではなく、きちんと理解して先に進むような勉強を心がけましょう。物事を理解するとは、その道理や筋道がわかり、自ら考えることができるようになることです。理解して先に進むような勉強を繰り返すことで、受験だけでなく、将来社会に出ても役立つ本当の力をつけることができます。
東進では2ヶ月毎に実施されるセンター試験と同レベルの“センタープレ入試”があります。センター試験の傾向、自分の現在の力を知り、さらに不得意分野・弱点を明確にして対策学習をスタートするのに大いに役立つでしょう。
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