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センター試験 1日目解答

地理歴史

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公民

現代社会 倫理 政治・経済 倫理、政治・経済

国語

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センター試験 2日目解答

理科1

物理基礎 化学基礎 生物基礎 地学基礎 

数学1

数学I 数学I・数学A 

数学2

数学II 数学II・数学B 

理科2

物理 化学 生物 地学 

全体概観

大問構成は倫理分野、政治・経済分野から各3問。小設問はすべて「倫理」「政治・経済」単独からの流用。 


大問数
減少 | 変化なし | 増加  
設問数
減少 | 変化なし | 増加  
マーク数
減少 | 変化なし | 増加  
難易度
易化 | やや易化 | 昨年並み | やや難化 | 難化  

出題形式としては、倫理分野、政治・経済分野から大問が各3問ずつ計6問、小設問はすべて「倫理」「政治・経済」単独科目と共通であった。また政治・経済分野で2013〜2015年度にあった「倫理、政治・経済」オリジナルのリード文は本年度もなく、リード文もすべて「倫理」「政治・経済」単独からの流用であった。また、出題数は37問であり、こちらも前年度と比べて変化はなかった。 本年度も「倫理」と「政治・経済」の全分野から網羅されるように設問が選択されている。したがって、倫理分野、政治・経済分野ともに十分な準備をしておかないと高得点は取れないであろう。全体としてはオーソドックスな出題が多く、難易度は昨年より易化した。

年度

大問

出題分野

設問数

マーク数

配点

2017

第1問

現代社会分野・青年期分野

5

5

14

第2問

源流思想分野・日本思想分野

7

7

18

第3問

源流思想分野・西洋近代思想分野

7

7

18

第4問

政治・経済総合問題

8

8

22

第5問

民主政治

5

5

14

第6問

貨幣

5

5

14

2016

第1問

現代社会分野・青年期分野

5

5

14

第2問

源流思想分野・日本思想分野

7

7

18

第3問

源流思想分野・西洋近代思想分野

7

7

18

第4問

政治・経済総合問題

8

8

22

第5問

国際政治

5

5

14

第6問

市場メカニズム

5

5

14

2015

第1問

現代社会分野・青年期分野

5

5

14

第2問

源流思想分野・日本思想分野

7

7

18

第3問

源流思想分野・西洋近代思想分野

7

7

18

第4問

政治・経済総合問題

6

6

14

第5問

人権と行政組織

7

7

18

第6問

経済のグローバル化

7

7

18

2014

第1問

現代社会分野・青年期分野

5

5

14

第2問

源流思想分野・日本思想分野

7

7

18

第3問

源流思想分野・西洋近代思想分野

7

7

18

第4問

国内政治・国内経済・国際政治分野

6

6

14

第5問

経済分野

7

7

18

第6問

国内政治分野

7

7

18

過去の平均点の推移

2016 2015 2014 2013 2012
60.50点 59.57点 67.29点 60.68点 67.14点

設問別分析

【第1問】現代社会分野・青年期分野
リード文は「倫理」第1問と共通で、芸術家の作品と思想、防衛機制としての逃避、グラフ読解、資料文読解、大衆社会をめぐる問題について出題された。問1はイとウが倫理分野では見慣れないかもしれないが、芸術関連の事項は近年の倫理分野の難化傾向から出題は十分に予想できたことであった。問5は、思想家が幅広く出題されており、一見とまどうが、問われている事項は基礎的である。

【第2問】源流思想分野・日本思想分野
リード文および小設問のベースは「倫理」単独科目の第3問(日本思想)であり(7題中5題が「倫理」第3問と共通)、2題が「倫理」第2問(源流思想)と共通問題であった。出題内容は、古代インドの思想、鎌倉仏教、江戸時代の思想家、儒学の家族観、国学者、柳宗悦、趣旨読解であった。問3は藤原惺窩や貝原益軒が取り上げられており、難しい。問4もかなり細かい事項も述べられているが、集中して一読すると誤りだと判断できる選択肢があるので、諦めずに取り組みたい。

【第3問】源流思想分野・西洋近代思想分野
リード文および小設問のベースは「倫理」単独科目の第4問(西洋近代思想)であり(7題中5題「倫理」第4問と共通)、2題が「倫理」第2問(源流思想)と共通問題であった。出題内容は、古代ギリシア・ローマの哲学者、モンテーニュ、不平等の問題に取り組んだ思想家、アウグスティヌス、デューイ、現象学者、趣旨読解であった。問1、問4、問6は単に用語を覚えているだけでは正解できない問題である。特に問6のメルロ=ポンティやフッサールは、教科書でも簡易な記述しかない思想家であり、難しい。

【第4問】政治・経済総合問題
リード文は「政治・経済」第1問と共通で、すべてそこから小設問が抜粋されている。出題内容は、リード文の穴埋め、市場、経済主体、日本・イギリス・フランスの衆議院または下院、日本国憲法の制定過程や基本原理、国会、一定の知識をもとにしたグラフ読解であった。問2は需要の価格弾力性や労働市場という難しい事項が問われており、苦しんだ受験生も多かっただろう。また、問3は「社会資本」が選択肢にあったり、問4には議場の様子が記述されているなど、問題の内容がかなり工夫されている。

【第5問】民主政治
リード文は「政治・経済」第3問と共通で、すべてそこから小設問が抜粋されている。出題内容は、リード文の穴埋め、日本における自由権の保障、憲法改正手続、一定の知識をもとにしたグラフ読解、地方自治であった。問1のイは、誤肢として「プラハの春」を設けるという典型的な問題であり、是非正解しておきたい。また、問3の憲法改正に関する国民投票法について投票年齢が問われていることや、問4で歴史的事項が選択肢に含まれていることが(教科書に記述されてはいるが)受験生をとまどわせたと思われる。

【第6問】貨幣
リード文は「政治・経済」第4問と共通で、すべてそこから小設問が抜粋されている。出題内容は、金融、物価の変動、公債依存度とプライマリーバランス、ヨーロッパにおける地域統合と共通通貨の導入、需要曲線・供給曲線であった。問1で出題されているノンバンクは2012年度の「倫理、政治・経済」本試験第5問でも出題されていることなどから、対策は十分可能な事項である。問3は公債依存度とプライマリーバランスの算出方法を知らないと答えられないという点で、やや難しい。問5の需要曲線・供給曲線の問題は、直ちに正解を選択できなければならないものであり、基本中の基本が問われている。