新課程に対応した大問構成の変化がみられたが、問題のレベルは同程度であった。
大問数 |
減少 | 変化なし | 増加 |
設問数 |
減少 | 変化なし | 増加(+1) |
マーク数 |
減少 | 変化なし | 増加 |
難易度 |
易化 | やや易化 | 昨年並み | やや難化 | 難化 |
分量については、大問数は例年通り5題である。設問数とマーク数はいずれも34である。設問数は増加(+1)であるが、1つの設問で複数マークする形式の問題がなくなったため、マーク数は前年と同じであった。
形式については、組合せ式の設問は前年(8問)から大きく増加して15問であった。また、5個以上の選択肢から2つを選ぶ正誤判定問題が姿を消した。図表・写真は前年(29点)とほぼ同じ28点、そのうち写真を利用した問題は前年と同じ4問であった。
内容については、新課程を反映して大問構成に大きな変化があった。
(1)例年「国境を越えた様々な結びつき」と題された第2問は「日本の自然環境と防災」に変更され、身近な生活圏におけるテーマの下で、さまざまな地図を活用した地理的技能の習得をねらった新課程に対応した出題となった。
(2)世界地誌からの出題が姿を消し、代わって第3問には「世界の生活・文化」がおかれた。地誌を重視する地理Bとの違いを明確化した新課程に対応した変更と思われる。なお、例年通り第5問の地域調査に関する問題は、地理B(第6問)との共通問題であった。
いずれも高校地理に関する標準的な知識や図表を読み取る力を要求する問題であり、総合的な学力が求められる。一部には難問もみられるが、全体的には標準レベルの設問が多く、難易度としては昨年並みと思われる。
年度 |
大問 |
出題分野 |
設問数 |
マーク数 |
配点 |
2016
|
第1問 |
地理の基礎的事項 |
8 |
8 |
22 |
第2問 |
日本の自然環境と防災 |
5 |
5 |
15 |
|
第3問 |
世界の生活・文化 |
7 |
7 |
21 |
|
第4問 |
地球的課題と世界の結びつき |
8 |
8 |
24 |
|
第5問 |
地域調査(岩手県北上市) |
6 |
6 |
18 |
|
2015
|
第1問 |
地理の基礎的事項 |
8 |
8 |
24 |
第2問 |
国境を越えた様々な結びつき |
7 |
7 |
21 |
|
第3問 |
東アジア地誌 |
7 |
7 |
21 |
|
第4問 |
地球的課題と国際協力 |
5 |
6 |
16 |
|
第5問 |
地域調査(北海道富良野市) |
6 |
6 |
18 |
|
2014
|
第1問 |
地理の基礎的事項 |
8 |
8 |
23 |
第2問 |
国境を越えた様々な結びつき |
7 |
8 |
22 |
|
第3問 |
アフリカ地誌 |
7 |
8 |
22 |
|
第4問 |
地球環境問題と国際協力 |
5 |
6 |
16 |
|
第5問 |
地域調査(愛知県知多半島) |
6 |
6 |
17 |
|
2013
|
第1問 |
地理の基礎的事項 |
8 |
8 |
24 |
第2問 |
国境を越えた様々な結びつき |
7 |
7 |
21 |
|
第3問 |
南アジアにおける自然環境と人々の生活 |
7 |
7 |
22 |
|
第4問 |
地球的課題と国際協力 |
5 |
5 |
15 |
|
第5問 |
地域調査(徳島県鳴門市) |
6 |
6 |
18 |
過去の平均点の推移
2015 | 2014 | 2013 | 2012 | 2011 |
---|---|---|---|---|
51.40点 | 51.76点 | 50.09点 | 47.42点 | 52.58点 |