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センター試験 1日目解答

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センター試験 2日目解答

理科1

物理基礎 化学基礎 生物基礎 地学基礎 

数学1

数学I 数学I・数学A 

数学2

数学II 数学II・数学B 

理科2

物理 化学 生物 地学 

全体概観

昨年同様、第1問 小問集合、第2問 波動・電気、第3問 力学のように各大問からまんべんなく出題された。各分野の偏りはなく、教科書の基本事項からの出題であった。組合せ選択肢の問題が昨年より1問増え、5問出題されている。 


大問数
減少 | 変化なし | 増加  
設問数
減少 | 変化なし | 増加  
マーク数
減少 | 変化なし | 増加  
難易度
易化 | やや易化 | 昨年並み | やや難化 | 難化  

大問3題の構成で出題された。第1問の小問集合は、発電方式、フックの法則、直線電流が作る磁界、定常波、潜熱からの出題であった。第2問は、Aが弦の振動とうなり、Bがジュール熱と直流回路に関する出題であった。第3問は、Aが力のつり合いと力学的エネルギー、Bが運動方程式と運動エネルギーに関する出題であった。

組合せ選択肢の問題は完答が原則であるが、第2問 問3では部分点が与えられる。

計算問題が昨年3問から5問に増加し、逆にグラフ読み取り問題は昨年2問出題されたが今年は出題がなくなった。難易度はほぼ昨年並みであると予想される。


年度

大問

出題分野

設問数

マーク数

配点

2017

第1問

小問集合

5

5

20

第2問

波動、電気

4

4

15

第3問

力学

4

4

15

2016

第1問

小問集合

5

5

20

第2問

波動、電気

4

4

15

第3問

力学

4

4

15

2015

第1問

小問集合

5

5

20

第2問

波動、電気

4

4

15

第3問

力学

4

4

15

過去の平均点の推移

2016 2015
34.37点 31.52点

設問別分析

【第1問】小問集合
第1問は、昨年同様に物理基礎のさまざまな分野を扱った小問集合であった。問1は火力発電、水力発電、原子力発電に関する知識問題であった。温室効果ガスや核廃棄物などのキーワードを読み取れば容易に解答できる。問2はフックの法則をグラフから読み取り、弾性エネルギーを計算する問題であった。縦軸x〔m〕と横軸F〔N〕の取り違いに注意しなければならないが、間違えたとしても該当選択肢が存在しないので、計算ミスに気付く親切な出題になっている。問3は直線電流がつくる磁界の様子を考える常識問題。あわててN極とS極を間違えないこと。問4は定常波の振動の様子をグラフから考える問題。最下点から4分の3周期後の定常波の様子を考えればよい。問5は潜熱に関するグラフ読み取り問題。温度が変化しない区間の理由は解答しやすいが、与えられたグラフから氷と水の比熱の大小を答えるのは落ち着いて考えなければならない。


【第2問】波動、電気
Aは、弦の振動とうなりに関する問題である。問1は波の基本式v=fλから波の速さを計算し、さらに2倍振動の振動数を答える問題。非常に基礎的な事項なので容易に解答できるが、波の波長が弦の長さの2倍になっていることに注意しなければならない。問2はうなりの振動数からおんさの振動数を求める簡単な計算問題だが、おんさの振動数が弦の振動数より高いのか低いのかを問題文から読み取る必要がある。なお、うなりに関する出題は、2013年物理Iにおいて第1問 問1で同様の出題があった。

Bは、ジュール熱と直流回路に関する問題である。問3は抵抗で発生するジュール熱を公式そのまま解答するだけの問題であるが、その単位J(ジュール)を基本単位のみで表す場合は、力学で学習した仕事・エネルギーに戻って、J=N・m、N=kg・m/s2から考えれば容易に解答できる。同様の次元解析が2005年物理IBにおいて第1問 問3で全く同じエネルギーの単位を問う出題があった。その他、2008年物理I第1問 問6でも分野は異なるが次元解析の出題がある。問4は直流回路に流れる電流の値を計算する問題であるが、図(b)では10Ωの抵抗が接続されている部分がショートしており、この部分に電流が流れないことに気付かなければならない。


【第3問】力学
Aは、なめらかな斜面上に置かれた小物体の力のつり合いと、力学的エネルギー保存則に関する問題である。問1は斜面に平行な方向の力のつり合いだけを考えればよい。問2は力学的エネルギー保存則を立てればすぐに解答できる、ごく基本的な問題であった。

Bは、軽い糸でつながった2物体の等加速度運動と運動エネルギーに関する問題である。問3は物体Aと物体Bの運動方程式を個々に立てて、加速度を求めてから糸の張力を求めればよい。問4は物体Aと物体Bの運動エネルギーの比であるが、速度は共通だが質量が異なる点に注意すること。