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センター試験解答速報2016

1日目解答

地理歴史

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公民

現代社会 倫理 政治・経済 倫理、政治・経済

国語

国語 

英語

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2日目解答

理科1

物理基礎 化学基礎 生物基礎 地学基礎 

数学1

数学I 数学I・数学A 

数学2

数学II 数学II・数学B 

理科2

物理 化学 生物 地学 
国語
全体概観

現代文は設問数・問の形式とも例年通りの出題。古文は「国語」、「国語I・II」を通して、本試験で説話集から初めて出題された。漢文は例年通り随筆的な内容の文章であった。 


大問数
減少 | 変化なし | 増加  
設問数
減少 | 変化なし | 増加  
マーク数
減少(-1) | 変化なし | 増加  
難易度
易化 | やや易化 | 昨年並み | やや難化 | 難化  

大問数4題、各大問の配点50点。解答マーク数は漢文で1つ減って36になった。
大問数4題、各大問の配点50点。解答マーク数は漢文で1つ減って36になった。 現代文の第1問の評論は、二年連続で現代的なテーマであった。文章量は昨年度より減少。問1の漢字は例年よりやや難。問2〜問4までは、傍線部の説明問題で標準的。問5の、生徒が「誠実さ」を話題にして議論をしている中から正解を選ぶ問題は、96年度などにも出題された形式だが、近年にはなかったものでとまどったかもしれない。問6は文章の構成・展開を問う問題に戻ったが、「適当でないもの」を選ぶ点は注意を要した。第2問の小説は二年ぶりに全文での出題であった。分量・出題形式は昨年同様。出典は1950年代の文章ではあるが、読みにくさはない。問1の語彙の問題は易しい。問2や問5で本文の広い部分から解釈する必要があるなど、やや解答に手間取るものもあるが、総じて例年通りの傾向であった。問6は第1問同様、「適当でないもの」を選ぶ問題が出題された。第3問の古文では説話が出題された。説話集からの出題は本試験としては「国語」、「国語I・II」を通してセンター試験で初めての出題であった(国語Iでは97年で出題あり)。問1の解釈問題がやや意訳である点と問2の格助詞「の」の文法的意味を問う問題が特徴的である。全体的に文章の内容を読解できれば正解に至る問題。例年出題されていた和歌に絡む問題が出題されなかった。第4問の漢文はここ数年と同様「随筆」的な文章の出題であった。設問形式も語の意味、返り点と書き下し文の組み合わせ、解釈、内容説明等、例年の傾向と大差がなかった。
国語全体としては、易化。

年度

大問

出題分野

設問数

マーク数

配点

2016

 

第1問

評論: 土井隆義『キャラ化する/される子どもたち』

6

11

50

第2問

小説:佐多稲子 「三等車」

6

9

50

第3問

古文:『今昔物語集』

6

8

50

第4問

漢文:盧文弨『抱経堂文集』

7

8

50

2015

 

第1問

評論:佐々木敦『未知との遭遇』

6

11

50

第2問

小説:小池昌代「石を愛でる人」

6

9

50

第3問

古文:『夢の通ひ路物語』

6

8

50

第4問

漢文:程敏政『篁墩文集』

7

9

50

2014

第1問

評論:斎藤希史『漢文脈と近代日本』

6

11

50

第2問

小説:岡本かの子「快走」

6

9

50

第3問

古文:『源氏物語』(夕霧の巻)

6

8

50

第4問

漢文:陸樹声『陸文定公集』

7

8

50

2013

 

第1問

評論:小林秀雄「鐔」

6

11

50

第2問

小説:牧野信一「地球儀」

6

9

50

第3問

古文:『松陰中納言物語』

6

8

50

第4問

漢文:張耒『張耒集』

8

9

50

過去の平均点の推移

                                   
2015 201420132012 2011
119.22点 98.67点101.04点117.95点 111.29点

設問別分析
【第1問】土井隆義『キャラ化する/される子どもたち』→昨年並み
昨年のテーマがインターネットやリテラシーであったのと同様、今年も現代的なテーマである「内キャラ・外キャラ」についての文章であった。文章量が昨年よりも一割以上減少しているので読むのに時間はとられなかったが、設問にやや癖のあるものが見られた。問1の漢字は実力が問われる問題が並んだ。問2〜問4までは、傍線部の説明問題で標準的。問5の、生徒が「誠実さ」を話題にして議論をしている中から正解を選ぶ問題は、96年度などにも出題された形式だが、近年にはなかったものでやや難。問6は文章の構成・展開を問う問題に戻ったが、「適当でないもの」を選ぶ点で、やや難。

【第2問】佐多稲子 「三等車」→昨年並み
全文での出題であったが、本文量は昨年並み。1950年代に発表された文章であるが、時代を感じさせるような設問はなく、総じて取り組みやすい問題であった。問1の語彙の問題は易しい。問2や問5で本文の広い部分から解釈する必要があるなど、やや解答に手間取るものもあるが、総じて例年通りの傾向であった。問2から問5は、「私」の心情や解釈が問われており、一人称の典型的な問題。問6は「適当でないもの」を選ぶ問題だが、誤りがはっきりしており、やや易。

【第3問】『今昔物語集』 →易
本文量は昨年より500字ほど多いが、読み易い内容である。設問も例年に比べて易しいものが多い。問1の(ア)は単純な単語の問題。(イ)(ウ)は前後の脈絡中での意訳が求められている。問2の格助詞「の」の用法の問題はセンター試験では珍しい出題。問3以降は全て内容合致を問う問題。問3・問4は易しく、問5・問6はやや細かな表現把握が求められている。長い本文を最後まで正確に読み切ることができれば、正解を得ることは難しくない。

【第4問】盧文弨『抱経堂文集』→やや易
問題文は192字で、昨年度の207字よりやや少ないが、平年並。設問数はここ数年と同じく7であったが、マーク数は昨年より1つ減り28であった。問1は例年通り、語の意味の問題。問2は「すなはち」の「即」と「乃」の差異の問題。問3・問5で解釈が2問、いずれも短いものであった。問4の返り点と書き下しの組み合わせ、問6・問7は内容説明問題等、ほぼ例年どおりであった。