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国公立大学の2次試験は各大学の募集人員を「前期日程」と「後期日程」に分けて行う「分離分割方式」となっています(一部の公立大学のみ「中期日程」を実施します)。
出願は前期日程から1校、後期日程から1校、中期日程から1校の最大3校が可能です。
併願パターンとしては
(1)前期日程→後期日程
(2)前期日程→中期日程
(3)中期日程→後期日程
(4)前期日程→中期日程→後期日程
の4パターンとなりますが、国公立大学の個別試験の場合、「前期日程」の試験に合格し、所定の期日までに入学手続を完了すると、「中期日程」「後期日程」に出願・受験しても「中期日程」「後期日程」の学部・学科の合格者とはならない(原則として国公立内でダブル合格はできない)という重要なルールがあります。
ちなみに募集人員は前期日程に偏っており(2022年度の場合、国立前期…全募集人員の66・9%、公立前期…全募集人員の51・0%)、後期は競争率も高くなることから、結果として第1志望の大学・学部については前期日程で受験することが原則となります。
ただし、埼玉大学(理学部、工学部)や、山梨大学(医学部)等、一部の大学や学部で後期日程に定員を多く設定している、あるいは岐阜薬科大学のように中期日程のみというケースもあるので、国公立大学の受験は、前期日程を軸にしつつ、最後まであきらめない受験スケジュールを立てるのが望ましいといえます。
※2023年度入試については、新型コロナ等罹患者を対象に、特例として個別試験の追試を実施します。ただし、実施の有無は各大学の判断となるため、注意が必要です。
個別試験の受験科目・配点は各大学が自由に指定することができます。
○前期
記述式の学科試験が中心となり、1~3教科の試験を課す大学が多い。難関大学ほど受験教科・科目が多くなる。
※東京大学・京都大学・一橋大学・名古屋大学・山形大学(医学部医学科)等の前期日程では4教科が課される。
○後期
学力試験の教科・科目数を少なくし、総合問題・小論文、面接などによって合格者を選抜する大学が主流となる。お茶の水女子大学(理学部数学科)のように共通テストの得点のみで合否を決定する大学もある。
学科試験の科目別傾向としては、「外国語」はコミュニケーション英語Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、英語表現Ⅰ・Ⅱが中心となり、英語会話を加える大学もあります。共通テストでリスニングが実施されるため、個別試験にリスニングを課す大学は減る傾向にあります。
「数学」の場合、理系はⅠ・A・Ⅱ・B・Ⅲで、数学Aは全項目指定、数学Bについては「数列」と「ベクトル」の指定が多くみられます。文系はⅠ・A・Ⅱ・Bが主体で、数学Aについては、理系同様、全項目指定、数学Bについても「数列・ベクトル」がよく指定されています。
「国語」は、国語総合・現代文が主体ですが、古典(古文・漢文)を加える大学もあります。
「理科」は物理・化学・生物の全範囲(基礎+専門)のいずれかを課す大学が多い状況です。
「地歴・公民」は日本史・世界史・地理の各B科目が主体となります。
共通テストと個別試験の配点は大学・学部・学科や入試方式によってさまざまですが、特に多いのが専攻する学問に関連する教科の配点を高く設定するパターンです。
例えば理系学部では数学や理科の配点が高くなっているケースが目立ちます。また、共通テストと個別試験の配点比率も大学によって差があるので注意が必要です。
配点の差によって
①共通テスト重視型 →横浜国立大学経営学部前期など
②共通テスト・個別試験均等配点型 →大阪大学法学部など
③個別試験重視型 →東京大学、京都大学工学部など
の3タイプに分けられます。
志望校の入試科目・配点、共通テスト・個別試験の配点比率については早めにホームページなどで確認しておきましょう。大学の配点の特徴をうまく利用して、自分の適性に合った受験をすることが大切です。
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(1)共通テスト重視型
共通テスト重視型大学の個別試験は「英語のみ」や「面接・小論文」など個別試験で差がつきにくい科目が中心です。問題集や模試を積極的に活用して、共通テストへの準備を万全にしておきましょう。
(2)共通テスト・個別試験均等配点型
個別試験での挽回が難しいため、共通テストの得点が合否に大きく影響することとなります。共通テスト対策の勉強を柱として、個別試験で基礎・標準レベルの問題を確実に解けるようバランスの良い学習を心がけましょう。
(3)個別試験重視型
難関大学に多い配点形式です。共通テストで確実に得点することはもちろんですが、各大学の傾向に合わせてしっかり個別試験対策を行うことが合格へのポイントとなります。
志願者数が募集人員に対して一定以上の割合を超えた場合、共通テストの成績によって受験者を絞り込む「二段階選抜」を行う大学があります(難関大学に多くみられます)。 合格ラインに満たなかった場合、個別試験を受験する前に不合格となるので、志望校が二段階選抜を行うかどうかは必ず選抜要項・募集要項などで確認しておきましょう。
二段階選抜を行う理由としては、一定以上の学力をもった受験生を集めたい、受験会場の確保が難しいといった大学側の事情が挙げられます。ただし、二段階選抜の実施を予告していても、予告した条件で第一段階選抜を実施した場合に不合格者が少ない場合などは、第一段階選抜を実施しないことがあります。
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