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現・現・古・漢の4題を80分で解き終わるための時間配分の訓練ということを念頭においてください。「マーク式だからなんとかなる」という安易な考えでは、志望大に合格する十分な得点はとれないことを肝に銘じてください。センター試験まであと1年、次のアドバイスも参考にして、計画的にしっかりと勉強を進めていきましょう。


■現代文
 第1問の「評論文」現代文今年度の出典は随筆的な文章であったが、例年は硬質の評論文が出題されるので評論文に苦手意識のある生徒は、まず漢字・語彙といった知識事項を固めることが先決です。こうした漢字力・語彙力は、単に漢字問題や語彙問題で点を取るだけでなく、読解力を根本から支えることにつながります。早い段階で漢字と語句の本を一冊ずつ仕上げ、それを文章読解の中で理解していく形をとりましょう。
 またセンター現代文に求められる「速読力」を付けるためには、本文を読みつつ問題がきたら解くという読解法(「読みつつ解く」)を日頃からトレーニングしておくことも必要です。そして、本文を読み進めるときはただ目で文字を追うのではなく、手を動かして、キーワードや筆者の主張にしっかり線引きをしていくことで解答の根拠をすばやく見つけられるように学習を進めていきましょう。

 第2問の「小説文」については、本文を「客観的」に読むということを一番に心がけてください。感情移入をして主観的に読んでしまうとどうしても得点は安定しません。本文を客観的に正確に読み、事実関係と登場人物の心情をしっかりととらえ、選択肢を要素に分けて「消去法」で消していく読解法を身につけていきましょう。
 また小説の語句問題は「辞書的な意味」を答える必要があります。日頃からわからない語句は辞書を引く習慣をつけて、評論の漢字や語彙と同様にどんどん吸収していきましょう。

■古文・漢文
 古文・漢文は、現代文に比べると、何について問われているかが見えやすい出題が多く、それゆえ土台となる知識・基本事項の比重の大きい科目です。古文であれば、古典文法・古文単語・古典常識・文学史など、漢文であれば、返り点などの訓読のスピード・重要句法・漢字の用法や読み・重要語などの土台になる知識の完成度が勝負の大きなカギを握ります。これらをできるだけ早い時期にマスターすることが大切です。遅くとも夏休みが終わる時点までに繰り返し確認をしながら、土台の勉強を終えましょう。それらの知識を身につけたら、後はそれを駆使してできるだけたくさんの問題を解き、解法の訓練を重ねることが必要です。きちんとした土台の上に、全体の時間配分に留意しながら正解を判断するスピードや要領の訓練を重ねることで、常に高得点がとれる、本当の力を身に付けることができるようになります。

 夏以降は、センター過去問演習の講座や模擬試験によって、解法の訓練と時間配分の練習を繰り返していって下さい。模擬試験は何点とれたかということよりも、年間の学習計画の中で、その進捗度・定着度を測定・認識することが重要なのです。隔月で年6回行われる「センター試験本番レベル模試」を定期的に受験していくことで、着実に実力をのばしていきましょう。

現代文の出来がカギを握る問題であった。古文・漢文は例年並み。 


大問数
減少 | 変化なし | 増加 
設問数
減少 | 変化なし | 増加 
マーク数
減少 | 変化なし | 増加 
難易度
易化 | やや易化 | 昨年並み | やや難化 | 難化 

大問数4題、各大問の配点50点。解答数は1つ増えて37になった。
例年「評論文」が出典になっていた第1問の現代文だが、今年度は小林秀雄の文章で、「随筆」といえるもの。内容も太刀の「鐔」を題材に、小林秀雄が考察していくさまを綴ったものだけに、受験生としては読み取るのが難しかったはずだ。本文に根拠の薄い設問が多く、また、問4や問5は文学的表現や随筆的な心情を問う問題であり、戸惑った人も多かったのではないか。第2問の「小説文」は牧野信一の小説「地球儀」の全文が出典。内容的には、父や母に対する「私」のアンビバレントな感情を描いた私小説といえるもの。受験生としては、主人公のおかれた立場を理解し、心情を的確にとらえるのはやや難しい文章であった。本文読解もさることながら、選択肢をどこまで精査できるかが勝負の鍵を握るところとなったはずだ。「古文」は主語を正しく捉えて読むことが難しく、選択肢が長い問5、問6では本文との照合がやっかいである。出典・出題形式はここ数年の平均なものであった。「漢文」はマーク数は変わらないが、設問数が8問に増え、返り点と書き下し、書き下しと解釈と、組み合わせ問題が2つになり、負担感が増している。問1の4年連続の意味の問題は熟語の問題になった。
国語全体としては、難化。

年度

大問

出題分野

設問数

マーク数

配点

2013

第1問

評論:小林秀雄「鐔」

6

11

50

第2問

小説:牧野信一「地球儀」

6

9

50

第3問

古文:『松陰中納言物語』

6

8

50

第4問

漢文:張耒『張耒集』

8

9

50

2012

第1問

評論:木村敏「境界としての自己」

6

10

50

第2問

小説:井伏鱒二「たま虫を見る」

6

9

50

第3問

古文:『真葛がはら』

6

8

50

第4問

漢文:孫宗鑑『西よ(「余」の下に「田」)瑣録』

7

9

50

2011

第1問

評論:鷲田清一「身ぶりの消失」

6

11

50

第2問

小説:加藤幸子「海辺暮らし」

6

9

50

第3問

古文:『保元物語』

6

8

50

第4問

漢文: 黄溍『金華黄先生文集』

6

9

50

2010

第1問

評論:岩井克人「資本主義と『人間』」

6

11

50

第2問

小説:中沢けい「楽隊のうさぎ」

6

9

50

第3問

『恋路ゆかしき大将』

6

8

50

第4問

『野鴻詩的』(黄子雲)

6

8

50


過去の平均点の推移

                 
2012 2011 2010 2009 2008
117.95点 111.29点 107.62点 115.46点 121.64点

実際にセンター試験の問題を解いてみて、いかがでしたか? 「国語はなんとかなる」とたかをくくっていた人の中には、ボリュームの多さに圧倒された人もいるかもしれません。確かにセンター試験には難問・奇問の類はありません。しかし、現・現・古・漢のこれだけの分量を80分で解き、しかも高得点を取ることが志望校合格の絶対条件となる試験です。次のアドバイスも参考にして、高2のうちから、学力を大きくアップできるように、計画的に勉強をすすめていきましょう。

■現代文
 センター試験の現代文に対応するためには、まず本文の正確な「読み」が前提になります。高2の段階で大切な学習として、漢字や語句などの知識を豊富にすることがありますが、単に表面的な知識を増やすのではなく、文章を読解していく中で、生きた形で語彙力を付けることを心がけてください。
次に、「速く読む訓練」を積んでください。制限時間が厳しいセンター試験に対応するためには、一定以上の読解速度が必要です。これは一朝一夕では身に付かない技術なので、早いうちから意識して速読する習慣を付けておいてください。また、「評論」と「小説」に得意不得意のある人は、安定した成績を取るためにも、早い時期に苦手な分野を集中して学習し、克服しておくようにしましょう。なお、国語の勉強というだけでなく、たくさんの「本」を読むことが結果的にこれらの力をつけることにもつながります。気になった本はぜひ、積極的に読むようにしましょう。

 また、高2の段階で大切なことは、模試や過去問などを解いた後に必ず「復習」する習慣を付けることです。現代文を解きっぱなしにしていては実力は付きません。間違えた箇所の原因を知り、次に同じミスを犯さないようにしていくことで、次第に実力がアップしていくのです。
 いずれにせよ、今まで現代文に対して正面から取り組んでいなかった人は、現代文に対する意識を改革してください。大学入試の現代文は、適当な勉強では高得点を取れないという事実を知り、きちんと対策を立てていくべきものだという認識を正確に持つこと。そしてそのための基礎力をこの一年間で養成するのだ、という認識に立つことが大切です。

■古文・漢文
 まだまだ十分に時間はあるのですが、新高2生の諸君には、できるだけ早く「受験勉強としての古文・漢文」をスタートさせてほしいと思います。学校の授業でやっているからOKではなく、「受験の古文・漢文」の意識を持つことが大切です。
 古文・漢文は、現代文に比べると、土台となる知識の比重が大きい科目です。
 古文であれば、用言の活用と助動詞・助詞を中心にした解釈のための古典文法、300〜500語ほどの重要な古文単語、古典常識、文学史などです。漢文であれば、返り点をたどりながら本文を読むスピードと書き下し文にできる訓読の力、使役・受身・反語・疑問・否定などの句法の力、漢字の読みや用法の知識などです。もちろん、これらの知識をためることが目標ではなく、知識などを駆使して問題を解く力をつけることが目標です。知識の土台固めは反復して勉強する時間が必要ですので、早く始めた者が勝ちなのです。特に漢文は、「短期間に高得点がとれるようになる」科目ではありますが、それゆえ後回しにしておいて、結局最後まで点数が伸びないという受験生が少なからずいます。2年生のうちに、早めにマスターしてしまうつもりで始めましょう。
 なお、問題演習はまだ焦る必要はありませんから、とにかくこの一年間は、本格的始動のための土台固めと位置づけて下さい。


 センターに対する実戦的な対策としては、「センター試験高校生レベル模試」を、秋からは受験学年と同じ「センター本番レベル模試」を活用しましょう。「まだそんな段階じゃないから」と尻ごみしてはいけません。模試を受けるなかで、学力は伸びていきますし、自分の現時点の力を知るために毎回欠かさず受験するようにしましょう。

現代文の出来がカギを握る問題であった。古文・漢文は例年並み。 


大問数
減少 | 変化なし | 増加 
設問数
減少 | 変化なし | 増加 
マーク数
減少 | 変化なし | 増加 
難易度
易化 | やや易化 | 昨年並み | やや難化 | 難化 

大問数4題、各大問の配点50点。解答数は1つ増えて37になった。
例年「評論文」が出典になっていた第1問の現代文だが、今年度は小林秀雄の文章で、「随筆」といえるもの。内容も太刀の「鐔」を題材に、小林秀雄が考察していくさまを綴ったものだけに、受験生としては読み取るのが難しかったはずだ。本文に根拠の薄い設問が多く、また、問4や問5は文学的表現や随筆的な心情を問う問題であり、戸惑った人も多かったのではないか。第2問の「小説文」は牧野信一の小説「地球儀」の全文が出典。内容的には、父や母に対する「私」のアンビバレントな感情を描いた私小説といえるもの。受験生としては、主人公のおかれた立場を理解し、心情を的確にとらえるのはやや難しい文章であった。本文読解もさることながら、選択肢をどこまで精査できるかが勝負の鍵を握るところとなったはずだ。「古文」は主語を正しく捉えて読むことが難しく、選択肢が長い問5、問6では本文との照合がやっかいである。出典・出題形式はここ数年の平均なものであった。「漢文」はマーク数は変わらないが、設問数が8問に増え、返り点と書き下し、書き下しと解釈と、組み合わせ問題が2つになり、負担感が増している。問1の4年連続の意味の問題は熟語の問題になった。
国語全体としては、難化。

年度

大問

出題分野

設問数

マーク数

配点

2013

第1問

評論:小林秀雄「鐔」

6

11

50

第2問

小説:牧野信一「地球儀」

6

9

50

第3問

古文:『松陰中納言物語』

6

8

50

第4問

漢文:張耒『張耒集』

8

9

50

2012

第1問

評論:木村敏「境界としての自己」

6

10

50

第2問

小説:井伏鱒二「たま虫を見る」

6

9

50

第3問

古文:『真葛がはら』

6

8

50

第4問

漢文:孫宗鑑『西よ(「余」の下に「田」)瑣録』

7

9

50

2011

第1問

評論:鷲田清一「身ぶりの消失」

6

11

50

第2問

小説:加藤幸子「海辺暮らし」

6

9

50

第3問

古文:『保元物語』

6

8

50

第4問

漢文: 黄溍『金華黄先生文集』

6

9

50

2010

第1問

評論:岩井克人「資本主義と『人間』」

6

11

50

第2問

小説:中沢けい「楽隊のうさぎ」

6

9

50

第3問

『恋路ゆかしき大将』

6

8

50

第4問

『野鴻詩的』(黄子雲)

6

8

50


過去の平均点の推移

                 
2012 2011 2010 2009 2008
117.95点 111.29点 107.62点 115.46点 121.64点