地図・図版・グラフが大幅に増加。「思考力」重視の傾向が顕著となり、選択肢の文章も長文化。
大問数 | 減少 | 変化なし | 増加 |
設問数 | 減少 | 変化なし | 増加 |
マーク数 | 減少 | 変化なし | 増加 |
難易度 | 易化 | やや易化 | 昨年並み | やや難化 | 難化 |
大問数6題、小問数36問は昨年度と同様。
例年以上に、地図・図版・グラフなどの「視覚」に訴える問題が増加して、史実に対する思考力を重視する傾向が強まった。史実を多方面から立体的・有機的につなぎ合わせる作業が不可欠であり、「考える力」が求められているといえる。出題分野は政治・経済・文化・外交と例年通りバリエーションに富んだものとなったが、地図を駆使した周辺外交史、東アジア関係史など昨今の時事を意識した問題が非常に目立っていた。
出題範囲は古代から戦後と、幅広い時代にわたった出題は例年通りであったが、旧石器時代から弥生時代のいわゆる原始時代の出題は実質的に今年度もなかった。昨年まで恒例となっていた近代の人物史に関する出題がなくなり、一方で、1990年代に関する選択肢の文章も散見されるなど、来年度以降も、現在に限りなく近い現代史まで視野に入れる必要があろう。また、政治史が中心であったが、ここ数年の中では文化史や外交史の比重が高まっただけに理解力の差で大幅な得点差が生じたことが予想される。
出題形式は正誤問題が半分以上を占め、選択肢の文章も長文化しただけあって、明らかに「手強い」問題だと感じたであろう。また、選択肢もそれぞれ「違うテーマ」を内容とした文章が多かった。まさに、柔軟な思考力をどれだけ習得できていたかが結果を左右する大きなカギであったといえる。
年度 |
大問 |
出題分野 |
設問数 |
マーク数 |
配点 |
---|---|---|---|---|---|
2013 |
第1問 |
北海道・沖縄の歴史 |
6 |
6 |
12 |
第2問 |
原始・古代の政治・宗教・文化 |
6 |
6 |
18 |
|
第3問 |
中世の宗教・文化 |
6 |
6 |
18 |
|
第4問 |
近世の政治・経済・社会 |
6 |
6 |
17 |
|
第5問 |
明治期の特許制度 |
4 |
4 |
12 |
|
第6問 |
20世紀日本における軍事と政治・経済・社会とのかかわり |
8 |
8 |
23 |
|
2012 |
第1問 |
文化財の保護と活用 |
6 |
6 |
12 |
第2問 |
古代の政治・社会・文化 |
6 |
6 |
18 |
|
第3問 |
中世の政治 |
6 |
6 |
18 |
|
第4問 |
近世の政治・社会 |
6 |
6 |
17 |
|
第5問 |
明治期における日本の領土とその支配 |
4 |
4 |
12 |
|
第6問 |
市川房枝とその時代 |
8 |
8 |
23 |
|
2011 |
第1問 |
明かりと燃料の歴史 |
6 |
6 |
12 |
第2問 |
原始・古代の政治と宗教 |
6 |
6 |
18 |
|
第3問 |
中世の政治・文化・社会 |
6 |
6 |
18 |
|
第4問 |
近世の外交・政治・社会 |
6 |
6 |
17 |
|
第5問 |
金子堅太郎 |
4 |
4 |
12 |
|
第6問 |
近現代の日本の経済・社会 |
8 |
8 |
23 |
|
2010 |
第1問 |
古代から近代までの武士 |
6 |
6 |
12 |
第2問 |
古代の政治・文化 |
6 |
6 |
18 |
|
第3問 |
中世の文化・政治・社会 |
6 |
6 |
18 |
|
第4問 |
近世の政治・社会 |
6 |
6 |
17 |
|
第5問 |
明治前期の産業・経済 |
4 |
4 |
12 |
|
第6問 |
渋沢栄一・敬三 |
8 |
8 |
23 |
過去の平均点の推移
2012 | 2011 | 2010 | 2009 | 2008 |
---|---|---|---|---|
67.92点 | 64.11点 | 61.51点 | 57.94点 | 64.27点 |