センター試験地学基礎は、地学基礎の教科書からまんべんなく出題されます。センター試験はマーク形式ですが、私大入試とは違い、本文を読まずに選択肢だけから答えが出たり、きちんと計算をせずに計算問題が解けたりすることはありません。センター試験では、試験時間が30分という限られた時間で15問前後を解答することになります。地学基礎とはいえ、単純な知識問題は少なく、様々な分野の知識や考察力が必要です。また、煩雑な計算問題はありませんが、基本的な計算力も必要です。とりわけ、単位の計算や比の考え方には習熟する必要があります。図やグラフも、教科書や資料集に載っているような典型的なものがほとんどですが、内容をしっかりと理解しておきましょう。
これからの学習について
まずは教科書を繰り返し読み、内容を理解しましょう。数ページ読んだだけでいきなり問題を解こうとはしないことです。教科書の実験・考察にもじっくり目を通しましょう。基本的な知識を頭の中で「モデル化」した後は、過去問を解いてみましょう。教科書傍用問題集は、センター試験の過去問を中心とした問題集ですから、ある程度学習している人は積極的に問題演習に取り組んでみましょう。まだ学習が不足している人、教科書や過去問を見てもあまりイメージがつかみにくい人は、基本に戻って、教科書などを読み直しましょう。
模試の活用
地学基礎の過去問は今年度を含めて4年分しかありません。演習不足にならないよう、全国統一高校生テストを含め、年間6回実施される東進の「センター試験本番レベル模試」を活用しましょう。旧課程の過去問を解くときは、地学基礎に相当する問題を分野別に選び、解いてみましょう。
大問数が2017年度の4題から2016年度以前の3題に戻った。小問数は15問で変化なし、例年通り地学基礎の全範囲からまんべんなく出題された。
大問数 | 減少 | 変化なし | 増加 |
設問数 | 減少 | 変化なし | 増加 |
マーク数 | 減少 | 変化なし | 増加 |
難易度 | 易化 | やや易化 | 昨年並み | やや難化 | 難化 |
第1問Aでは、固体地球全般に関する知識が問われた。図やグラフをしっかり見ることと、計算力も要求されたが、目新しい問題はなかった。第1問Bでは、ルートマップや露頭での観察結果を元に考察する問題が出題された。図を丁寧に見る習慣がないと難しく感じるだろう。第1問C・Dは岩石・鉱物に関する知識問題であった。 第2問は、地表における水が気象に及ぼす影響を問う問題である。随筆をモチーフとしているので新傾向に見えるが、気象の基本原理がわかっていれば難しくはない。 第3問は太陽系誕生と宇宙についての総合的な問題である。
年度 |
大問 |
出題分野 |
設問数 |
マーク数 |
配点 |
2018 |
第1問 |
地球 |
8 |
8 |
27 |
第2問 |
自然現象 |
4 |
4 |
13 |
|
第3問 |
太陽系の誕生と形成 |
3 |
3 |
10 |
|
2017 |
第1問 |
地球とその構成物質 |
5 |
5 |
17 |
第2問 |
地球環境と大気・海洋 |
5 |
5 |
16 |
|
第3問 |
太陽と太陽系の惑星 |
2 |
2 |
7 |
|
第4問 |
宇宙からの光と地球・生命の歴史 |
3 |
3 |
10 |
|
2016 |
第1問 |
地球 |
8 |
8 |
27 |
第2問 |
地球全体のエネルギー収支(熱収支) |
4 |
4 |
13 |
|
第3問 |
宇宙 |
3 |
3 |
10 |
|
2015 |
第1問 |
地球の活動と生物の進化 |
7 |
7 |
23 |
第2問 |
大気と海洋、日本の自然環境 |
5 |
5 |
16 |
|
第3問 |
太陽の観察 |
3 |
3 |
11 |
過去の平均点の推移
2017 | 2016 | 2015 |
---|---|---|
32.50点 | 33.90点 | 26.99点 |