まず、生物は、大問6題を試験時間60分で解答することになります。この6題の大問は、「生命現象と物質」・「生殖と発生」・「生物の環境応答」・「生物と環境」・「生物の進化と系統」の5つの単元からまんべんなく、教科書の全範囲から出題されます。センター試験の問題形式はすべてマーク式であり、選択肢から正解を導くタイプです。このようにセンター試験は、教科書全体から幅広く出題されることを覚えておいてください。
気になる難易度ですが、センター試験は平均得点率を60%になるように作られています。もっとも、年度によって難易に差があるのは言うまでもありません。
肝心の問題の内容ですが、約半分程度は基本的な知識問題です。これは、教科書にでてくる用語をきちんと覚え、教科書に載っている実験内容と結論をきちんと整理していれば容易に解ける問題です。ただし、かなり詳細な知識が要求されることもあるので、細かいところまでしっかりと覚えておく必要があります。これを怠ると高得点は望めません。残りは、実験考察問題や計算問題です。よく「生物は暗記科目」と思われがちですが、センター試験は教科書の基本的な知識を土台にした実験考察問題が出題されます。これらはまず、問題文を読みこなし、データを解析して、正しい解答を導き出す能力が必要になります。これは一朝一夕で身につくものではなく、周到な準備が必要です。さらに、センター試験は実験結果を見ただけでは何の結論も得られない問題が出題されるという独特の特徴があるので注意が必要です。この場合,実験結果と選択肢を照らし合わせて正解を導きださねばなりません。また、計算問題は、数学と同様に、たくさんの演習を行うことで処理速度が上がっていきます。計算問題に時間をとられなければ、他の実験考察問題に時間を割くことができるので、高得点が狙えます。
◆模試を活用しよう!
まずは、教科書の基本的な内容をしっかり押さえましょう。そして、「全国統一高校生テスト」を含めて年間6回実施する東進のセンター試験本番レベル模試を積極的に受けて試験に「場慣れ」するとともに、問題の実験結果と選択肢の照らし合わせなどセンター試験の形式にも慣れてください。模試を通して多くの問題に接することで力がつき、知識の確認もできて一挙両得です。一年間、じっくりとこなし、無理なく高得点を狙いましょう。
文章選択問題,データ考察問題の分量が多く,難しい。
大問数は6題であり、第6問と第7問が選択問題である。設問数は28問、マーク数は第6問を選択すると32,第7問を選択すると31であった。知識問題は、基本的には生物の教科書の内容を押さえておけば解けるものが多いが、やや細かい知識が要求される問題も見られた。全体に文章選択の問題が多く,また,データ考察問題の分量も多いため、時間が十分ではなく,難しかったと思われる。
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大問 |
出題分野 |
設問数 |
マーク数 |
配点 |
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2015 |
第1問 |
生命現象と物質 |
5 |
5 |
18 |
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第2問 |
生殖と発生 |
5 |
6 |
18 |
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第3問 |
生物の環境応答 |
5 |
6 |
18 |
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第4問 |
生態と環境 |
5 |
5 |
18 |
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第5問 |
生物の進化と系統 |
5 |
6 |
18 |
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第6問 |
選択 |
臓器移植 |
3 |
4 |
10 |
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第7問 |
DNAの塩基配列を用いた生物の系統推定 |
3 |
3 |
10 |