現代文では評論文の出来がカギを握る。古文はやや難。漢文は例年並み。
大問数 |
減少 | 変化なし | 増加 |
設問数 |
減少(-1) | 変化なし | 増加 |
マーク数 |
減少(-1) | 変化なし | 増加 |
難易度 |
易化 | やや易化 | 昨年並み | やや難化 | 難化 |
大問数4題、各大問の配点50点。解答数は1つ減って36になった。
「評論」は昨年の随筆調の文章から例年どおりの硬質な評論文に戻り、分量も少なくなったが、受験生にとってはなじみの薄いテーマであったかもしれない。問3や問4は、設問に仕掛けがあって、それに気づいたかどうかで差がついたと思われる。問6もやや難しい。「小説」は戦時中という時代背景を押さえていれば、人物関係や場面などは複雑ではなく、読解は難しくない。問6の表現に関する問題を除いては、本文の根拠がはっきりしており、受験生にとっては取り組みやすかったと思われる。「古文」は有名作品の出題であり、近年頻出で受験生を悩ませた和歌や表現の問題は出なかったが、主語を正しく捉えて各会話内容を読解するのは簡単ではない。問六で選択肢の長さがやや短くなった。「漢文」は荘子の「無用の用」に触れた随想的な文章であった。問1は昨年度復活した熟語問題ではなく意味の問題であった。空欄補充や段落の問題も久々に出たが、全体としては問題の傾向に大きな変化はない。
国語全体としては、やや難化。
年度 |
大問 |
出題分野 |
設問数 |
マーク数 |
配点 |
2014 |
第1問 |
評論:斎藤希史『漢文脈と近代日本』 |
6 |
11 |
50 |
第2問 |
小説:岡本かの子「快走」 |
6 |
9 |
50 |
|
第3問 |
古文:『源氏物語』(夕霧の巻) |
6 |
8 |
50 |
|
第4問 |
漢文:陸樹声『陸文定公集』 |
7 |
8 |
50 |
|
2013
|
第1問 |
評論:小林秀雄「鐔」 |
6 |
11 |
50 |
第2問 |
小説:牧野信一「地球儀」 |
6 |
9 |
50 |
|
第3問 |
古文:『松陰中納言物語』 |
6 |
8 |
50 |
|
第4問 |
漢文:張耒『張耒集』 |
8 |
9 |
50 |
|
2012
|
第1問 |
評論:木村敏「境界としての自己」 |
6 |
10 |
50 |
第2問 |
小説:井伏鱒二「たま虫を見る」 |
6 |
9 |
50 |
|
第3問 |
古文:『真葛がはら』 |
6 |
8 |
50 |
|
第4問 |
漢文:孫宗鑑『西よ(「余」の下に「田」)瑣録』 |
7 |
9 |
50 |
|
2011 |
第1問 |
評論:鷲田清一「身ぶりの消失」 |
6 |
11 |
50 |
第2問 |
小説:加藤幸子「海辺暮らし」 |
6 |
9 |
50 |
|
第3問 |
古文:『保元物語』 |
6 |
8 |
50 |
|
第4問 |
漢文: 黄溍『金華黄先生文集』 |
6 |
9 |
50 |
過去の平均点の推移
2013 | 2012 | 2011 | 2010 | 2009 |
---|---|---|---|---|
101.04点 | 117.95点 | 111.29点 | 107.62点 | 115.46点 |