三年生の方はお疲れ様です、東京大学法学部3年の平山です。
二次試験はどうだったでしょうか。国立の結果はまだ出ていないということで、煩悶する日々をおくっている方も多いと思います。かくいう私もその一人でした。とはいえ終わったことは仕方がない。後期の勉強がある人以外は、試験を忘れてのんびり過ごすのも悪くないかもしれません。
参考までに私の話をすると、東大後期の勉強に飽きた後は、ベッドの中でずっと読書をしていたような記憶があります。不安な気持ちを追いやるためにハッピーエンドな本を読んでやろう。そう思って手に取ったのがジェイン・オースティンの作品でした。
オースティンの作品はある意味型どおり。舞台は18世紀イギリスの片田舎、女性が主人公、ラストは結婚という点は全て同じ。どれを読んでも、色々な過程を経ながら最後は結婚してハッピーエンドということで、大きく外すことは無いわけです。精神安定に寄与する暇つぶしとしては最適で、読みふけっているうちに合格発表を迎えることになりました。
ということで私は東京大学に合格していたわけです。幸せでした。今から思えば、そこで感じた何かはオースティンの主人公が結婚した時に感じた何かと似ていたのかもしれません。彼女らにとっての結婚も、我々にとっての合格も、社会的に価値を認められている物事を達成するという点では共通だからです。合格は大学との結婚ですしね。だけれども、やはり違う点はあります。合格には越境の切符が必然的についてくるのです。オースティンにとっての結婚が完結した小世界の中での幸せだったのに対し、こちらはその幸せをつかみ取ったとたんに、また違う世界へと足を踏み入れてしまう...... 地方から都市へ、男社会から女性のいる世界へという二つの越境を体験した三四郎の話のとおりです。新たな冒険ということでプラスにとらえればいいのですが、くれぐれも『車輪の下』のハンスみたいにはならないように。
越境後の生活には体力が要ります。仮に越境できなくても、来年に向けて体力が必須です。だからせめてこの時期ぐらいはしっかり休みましょう。好きなことをしましょう。今アドバイスできるとしたらそれぐらいでしょうか。
まとまらない話になってしまいました。今度からはプロットをきちんと考えてから書くことにしたいと思います。皆さんも、自分自身の今後のプロットを考えてみてください。その際、オースティンみたく紋切型にならないようご注意を。
コメントする