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2020年9月 2日 16:09

進振り?

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こんにちは、2年生スタッフの清水です。
先日の第2回東大本番レベル模試お疲れ様でした。所感は校舎に掲示しておきましたので自習室利用や授業の際に見てくださいね!

さて、その東大本番レベル模試の翌日、東大2年にとって非常に重要なイベントがありました。それは、

第一段階進学選択内定者発表

です。つまり、「希望の学部学科に行けるか?」という合格発表みたいなものです。
昨日のブログを書いた小山は喜ばしいことに「文学部日本史学専修」という希望の学科に行けたようですが、僕は...内定しませんでした...............。
ぴえんを通り越してぱおんであります。

特進のスタッフは大変優秀なようで、僕以外はほとんど内定している模様なので、ここは僕が一肌脱いで皆さんの参考になるような話をしたいと思います。

1.どうして内定しないの?

 昨日の小山の解説にあった通り、前期課程を修了するには必修科目(言語など)、総合科目(文理混合。広範囲)、主題科目(ゼミのようなもの)など合わせて約60単位を取得しなくてはなりません。まずここでつまずくと、そもそも進振りに参加できず、留年することになります。特に単位を落とすと大変なのが第二言語で、二年連続で単位を落とすことがしばしばある要注意科目です。幸いにも僕は第二言語を「可」で乗り切ったので進振りには参加できたのですが、希望の学部に行くためには他にも必要なものがあります。それが点数です。では、昨日出た原評価の話に戻りましょう。

2.なんで点数が低いの?

90~100  優上
80~89    優
65~79       良
50~64       可(これ以上は単位が出る)
     ~49       不可(単位が出ない)

 東大ではこの原評価を使い、一年生からの全科目の原評価を平均した「基本平均点」と呼ばれるものを出してそれにより進振りを行っています。科目ごとに計算に入れられる単位数が決まっていて(必修科目は6、総合科目は12など)、それよりも多く単位を取った場合はその中で点数の良いものから平均点を出してくれるという親切設計になっています。基本平均点は平均点とは厳密には別ですが、平均点と考えて問題はありません。

 このような仕組みを利用して行われるのが追い出しという悪足掻きです。僕を含め、点数が低いことを察した学生は、余分な科目を履修して良い点数を取ることで平均点を上げようと努力します。点数が来やすいと噂の科目に群がる様は中々悲しいものではありますが、泥臭く頑張った僕は1.5点ほど平均点を上げることに成功しました。因みに、他の人は3点くらい上がったようです...。このような差が生まれる背景には、追い出しができない科目の存在があります。それが必修科目、具体的には第二言語です。言語間格差や先生による格差など言いたいことは色々ありますが、前途ある皆さんにはこれだけは伝えたい。第二言語を制したものが進振りを制す。

 さて、第二言語の点数が悪くてもその他の科目で取り返すことは可能です。ただ、そこには大きな壁が存在します。それが「優3割規定」です。驚くことに、東大の成績評価は相対評価で、上位3割しか80点以上の点数を得られないのです。天才秀才の集まりである東大生の中で上位3割に入ることは並大抵のことではなく、相当頑張ったつもりでも「良」が付くことは日常茶飯事でした。さらに、120点満点のテストで、30点しか落としていないと感じても結果は「良」など、絶対評価だった高校生の頃には信じられない現象が数多く起き、感触と評価が一致しないところも学生を苦しめます。部活やバイトで忙しい僕のような学生(僕はかまけていたという方が正しいですが...)には越えにくい高い壁、「優3割規定」。その壁を越えられなかった僕はなかなか大変な思いをしております...。

3.科類と学部
 これから東大を受験される皆さんの中で、どの学部に進みたいか分からないから、進振り制度のある東大に進学したいと考えている方も多いと思います。僕も高校までの勉強でこれをやりたいと思えるものもなかったことから、漠然と東大に入ればなんとかなるという考えのもと、受験勉強に励んでいました。実際に、東大に入った後も優秀な成績を収めることでどの学部にも入れるという状態になることは可能であり、僕の友達にもそのような人がいます。しかし、辛い受験勉強を終えてた後もたゆまぬ努力を続けられるほど僕は強くなく、また、その友達のように高効率の頭脳も持ち合わせていなかったことからなんとかはなりませんでした。ここでは、科類選びの重要さを僕の事例で少しだけ紹介します。

 僕は文科一類に合格しました。小山の紹介にあった通り、文Ⅰ→法学部は定員が多く、普通に勉強していれば確実に内定できるとされています。単位が足りないのは論外ですが、単位さえ取っていれば内定できるといっても過言ではありません。一方で文Ⅱ・文Ⅲ→法学部となると、科類内で上位にいないと行くことができません。文Ⅱの経済学部、文Ⅲの文学部でも同じような現象が起きます。このように、科類ごとに優先的に進学できる学部が存在することで多少羽目を外しても降年しないような親切設計になっている一方で、優先学部が自分の肌に合わない学生にとっては科類の壁が立ちふさがるという相当厳しい仕組みなのです。それでは僕の場合を見ていきましょう。

 特に行きたい学部もなく、併願校は経済学部を受けるなど法学部にはあまり魅力を感じていないことには薄々気づいていたものの、文Ⅰという響きに惹かれて入学しました。文科一類では法と政治の授業が必修なのですが、予想通りあまり興味が持てず進振りで他学部に行くことを画策します。ここで立ちふさがったのが第一の壁、第2言語です。フランス語はとてもとても難しく、微妙に英語に似ているために混乱を極めた僕は可を連発します。さらに、挽回を狙った僕に優3割の壁が立ちふさがりました。良を連発した僕は追い出しの甲斐なく進振りを迎えます。ここで科類の壁が僕を襲います。進振り先を選ぶことは本当に大変で、点数的に行けないところが多く困りました。

 このようにして第1段階で見事内定を得られなかった僕ですが、文Ⅰは実は色々な学部に行きやすいということが分かってきました。多くの学部に文Ⅰ枠という優先枠があり、意外といきやすいのです。これを考えると、僕が進振りに失敗しているのは東大の制度だけの問題ではないということが分かってしまいますが、その通りです。これから受験される皆さんは、ぜひ、どの科類に行くのが自分の進路を考える上で良いのかを検討することをオススメします!
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