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性薫(しょうくん)我を勧めて還源(げんげん)を思いとす。経路(けいろ)未だ知らず、岐(ちまた)に臨んで幾たびか泣く。

空海僧

空海僧

空海は、若くして既存のエリートコースを捨てて山林での過酷な修行に身を投じ、日本へ真言密教の奥義をもたらして高野山を開創し、文化のあらゆる分野に足跡を遺した不世出の天才です。しかしその出発点には、自分が進むべき真理の道が分からず悶々とした青春時代がありました。確固たる自信に満ちていたわけではなく、内なる声と現実の間で激しく揺れ動きながら手探りで扉をこじ開けた求道者です。


この言葉は、唐へ渡る以前の若き日を振り返り、切実な葛藤を初期の著作に綴った人間味あふれる一節です。人間の本性が本来の源へと立ち戻るよう促しているのに、そこへ至る具体的な道筋が分からず、人生の分かれ道の前に立ち尽くしては幾たびも涙を流したと告白しています。優れた才能の持ち主であっても、人生の初期には誰もが迷いや暗闇に直面し、無力さに涙を落としながらもがいていたという空海の飾らない素顔が背景に息づいています。


受験生の皆さんも、「自分の選んだ道が間違っていたらどうしよう」と先が見えない不安や焦りに襲われることがあるかもしれません。しかし、空海のような偉大な智者でさえ、若い頃は迷いの分かれ道で何度も涙を流しました。今、進むべき道がはっきりと見えなくても、それは真剣に未来に向き合っている証拠です。迷いや涙を恐れず、自らの内なる声に耳を澄ませながら一歩ずつ道を切り拓いていきましょう。


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空海

空海(くうかい)又は弘法大師(こうぼうだいし)774年〈宝亀5年〉- 835年4月22日〈承和2年3月21日〉)は、平安時代初期の僧。諡号は弘法大師(こうぼうだいし)。

(wikipediaより一部抜粋)

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