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2026/08/11
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道元は1200年に京都の公家の家に生まれた、鎌倉時代初期の禅僧であり日本曹洞宗の開祖です。幼少期に相次いで両親を亡くしたことを機に世の無常を感じ、比叡山にて出家しました。真実の仏法を求めて宋(中国)へ渡り、天童山如浄のもとで厳しい修行を重ねて身心脱落の悟りを開きます。帰国後は特定の権力者と距離を置き、ただひたすらに坐る姿勢こそが悟りそのものであるという「只管打坐」の教えを提唱しました。のちに越前国(現在の福井県)の深山に大本山永平寺を建立し、世俗の富貴を退けて弟子たちの育成と著作活動に生涯を捧げた、日本思想史上の巨峰です。
主著『正法眼蔵』の「山水経」巻において、道元は自然と悟りの真理が一体であるという極めて深い自然観と宗教観を展開しました。「而今(いま・ここ)」に目にする山や川といった山水は、決して単なる自然風景ではなく、過去の仏たちが歩んだ絶対的な真理(古仏の道)がそのまま眼前に具現化・表現されたものにほかなりません。あらゆる存在がそれぞれの場所で真理を全うしていると解釈したこの一言には、厳しい自然に囲まれた越前の地で静かに真理と向き合い続けた道元の研ぎ澄まされた眼差しと、普遍的な哲理が凝縮されています。
受験生の皆さんも、普段何気なく開いている教科書の一行や問題集の数式を単なる試験の道具として見なすのではなく、先人たちが追求してきた知恵や真理が形となった尊い存在として受け止めてみてください。学びとは、単なる作業ではなく過去の偉大な知性と対話し、世界の深みに触れる営みでもあります。目の前にある課題や知識の一つひとつに対して敬意と丁寧な姿勢を持って向き合うことで、学習はより味わい深く、確かな実りをもたらすものとなっていくでしょう。
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