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2026/08/11
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幸田露伴は1867年に江戸下谷で生まれ、明治から昭和期にかけて活躍した日本を代表する小説家・文芸評論家です。本名は幸田成行。若き日に電信修技学校を卒業後、電信技手として北海道余市へ赴任しますが、文学への情熱から職を辞して上京し、本格的な文筆生活に入りました。過酷な寒冷地での独学と自己修練を経て発表した『風流仏』や『五重塔』など、気品ある独自の文語体で描いた傑作は絶大な評価を獲得します。同時代の尾崎紅葉とともに「紅露時代」と称される文学の一黄金期を築き上げ、明治文壇の巨人として確固たる地位を確立しました。後年には第1回文化勲章を受章し、豊かな学識と精神主義に裏打ちされた作品群を後世に遺しました。
1912年に刊行された『努力論』は、露伴が長年の執筆と思索、そして自らの過酷な体験を通して到達した「人間の生き方と修養」について論じた名著です。露伴は、単に長時間机に向かうことや「努力している姿勢」を他者に見せるだけの自己満足を「努力に似たるもの」として退けました。彼にとっての真の努力とは、他人の目やポーズではなく、目的の成就に向かって愚直なまでに集中し、怠けることなく一歩一歩前進し続ける姿勢そのものを指します。厳格に自己を鍛え抜いた露伴自身の生真面目な人生が、この言葉に揺るぎない説得力を与えています。
受験生の皆さんも、ただ机に向かって時間を過ごすだけで「勉強した気」になっていないか、日々の取り組みを振り返ってみてください。本当の努力とは、周囲に見せるためのパフォーマンスではなく、目標を達成するために脇目も振らず一歩ずつ進み続ける姿勢のことです。量やポーズに満足することなく、「目的を果たすこと」に意識を集中させて、着実な前進を重ねていきましょう。
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