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小説の主脳は人情なり、世態風俗はこれに次ぐ。

坪内逍遥(小説家・評論家)

坪内逍遥(小説家・評論家)

坪内逍遥は1859年に美濃国(現・岐阜県)で生まれ、明治から昭和期にかけて活躍した小説家・評論家・演劇研究家です。本名は坪内雄蔵。東京大学文学部政治科を卒業後、1885年に文芸評論『小説神髄』と実践小説『当世書生気質』を相次いで発表し、日本の近代文学の成立に決定的な役割を果たしました。また、早稲田大学の前身である東京専門学校で長年にわたり教鞭を執り、多くの新進気鋭の文学者を育て上げます。演劇の改良や劇作活動にも情熱を注ぎ、シェイクスピア全37戯曲の個人全訳という偉業を生涯かけて完成させるなど、近代日本の学術および文化振興に多大な功績を遺しました。


1885年に刊行された『小説神髄』は、日本で最初の近代的な文学理論書として知られています。それまでの江戸時代における文学は、道徳的な訓戒を目的とする「勧善懲悪」や、娯楽性に偏った戯作文学が主流を占めていました。逍遥はこうした風潮を鋭く批判し、西洋の写実主義理論を取り入れながら、小説の最も本質的な役割は「人間の複雑な感情や心理(人情)をありのままに描くこと」にあると主張しました。時代背景や社会の様子(世態風俗)はあくまで従たるものであり、人間そのものの内面を深く見つめる姿勢こそが真の文学なのだと力説したこの評論は、日本の文学史を大きく転換させる金字塔となりました。


受験生の皆さんも、国語や現代文の読解に取り組む際は、表面的な知識や問題のテクニックだけに頼らず、文章の奥にある「人間の感情や意図」を読み取る意識を大切にしてみてください。登場人物の心情や著者の思考に寄り添い、その内面を丁寧に汲み取る読解力は、単なる文章題の攻略にとどまらず、あらゆる学問の土台となる「人間への深い理解」につながっていきます。文章の真意を読み解く姿勢を磨き、確かな読解力を身につけていきましょう。

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坪内逍遥

坪内 逍遥(つぼうち しょうよう、旧字体: 坪󠄁內 逍遙、1859年6月22日(安政6年5月22日) - 1935年(昭和10年)2月28日)は、日本の小説家、評論家、翻訳家、劇作家。

(wikipediaより一部抜粋)

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