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むかし人は、いふべき事あればうちいひて、その余はみだりにものいはず、いふべき事をも、いかにもことば多からで、その義を尽したりけり。

新井白石(儒学者・政治家)

新井白石(儒学者・政治家)

新井白石は、江戸の浪人の子から立ち上がり、学問の力で幕政の中枢へと登りつめた儒学者・政治家です。甲府藩主であった徳川家宣に仕え、家宣が第6代将軍になると最高助言者として抜擢されました。過度な貨幣改鋳の是正や長崎貿易の制限、外交儀礼の刷新など、文治政治を推進した「正徳の治」を主導します。学術的探求心と果断な実行力を併せ持ち、自伝『折たく柴の記』をはじめ数々の優れた著作を後世に残した江戸時代屈指の知性として知られています。


幕政の最前線を退いた白石が晩年に著した『折たく柴の記』の中で、言葉の質と重みについて言及したのがこの一節です。無駄な語句を重ねて冗長になることを避け、真に必要なことだけを簡潔かつ十全に表現する昔人の態度を深く称賛しています。白石自身、数々の議論や文章構築において言葉選びの正確さを徹底的に追及しており、この教訓は彼自身の学問と政治的実践の裏付けにほかなりません。


受験生の皆さんも、文章を書く際や口頭で伝える際に「ことばの量」に頼りすぎてはいませんか。論述試験や小論文において真に評価されるのは、字数の多さではなく「伝えたい要点をいかに明確に過不足なく整理できているか」です。日頃から不必要な言葉を削ぎ落とし、自分の考えの核を正確に伝える練習を重ねて、本物の表現力を身につけていきましょう。

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新井白石

新井 白石(あらい はくせき)は、江戸時代中期の旗本・政治家・朱子学者。

(wikipediaより一部抜粋)

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